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雞
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とり
ふりがな文庫
“
雞
(
とり
)” の例文
「また、狐が出て来ました。宗ちゃんの大好きな
雞
(
とり
)
を喰べてしまったんですって。恐いじゃありませんか。おとなしくなさい。」
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
よく
視
(
み
)
るとハコべの
嫰
(
わか
)
いのだったので、ア、コリャ助からない、
雞
(
とり
)
じゃあ有るまいし、と手に残したのを
抛捨
(
なげす
)
てると、
一同
(
みんな
)
がハハハと笑った。
野道
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
路も縦横に開けて、
雞
(
とり
)
や犬の声もきこえる。そこらを往来している男も女も、衣服はみな他国人のような姿であるが、老人も小児も見るからに楽しそうな顔色であった。
中国怪奇小説集:04 捜神後記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
家
(
うち
)
の
雞
(
とり
)
が鳴く、
家
(
うち
)
の
雞
(
とり
)
が鳴く、といふ子供の聲が耳に入つて眼を覺した。起つて窓外を見れば、濁水を一ぱいに湛へた、我家の周圍の一廓に、ほの/″\と夜は明けて居つた。
水害雑録
(旧字旧仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「そりやさうにも
何
(
なん
)
にもよ、
他人
(
たにん
)
でせえこんで
軟
(
やつ
)
けえ
言辭
(
ことば
)
でも
掛
(
か
)
けられつと、
後
(
あと
)
ぢや
欲
(
ほ
)
しく
成
(
な
)
るやうな
物
(
もの
)
でも
出
(
だ
)
す
料簡
(
れうけん
)
にもなるもんだかんなあ」おつたは
斯
(
か
)
ういひながら
先刻
(
さつき
)
から
雞
(
とり
)
の
塒
(
とや
)
の
下
(
した
)
に
在
(
あ
)
る二
俵
(
へう
)
の
俵
(
たわら
)
へ
目
(
め
)
を
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
李は
雞
(
とり
)
の鳴くのを聴いて
仿※
(
ほうこう
)
として帰って往った。
蓮香
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
はるもやゝ
雞
(
とり
)
の
蹴爪
(
けづめ
)
や
牡丹
(
ぼたん
)
の芽 磊石
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
雞
(
とり
)
と
鵞
(
あひる
)
が落ち合うて
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
見しらぬ
雞
(
とり
)
の
音
(
ね
)
も
高
(
たか
)
に
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
竹構
(
たけがまえ
)
の中は殊更に、吹込む雪の上を無惨に
飛散
(
とびち
)
る
雞
(
とり
)
の羽ばかりが、一点二点、真赤な血の
滴
(
したた
)
りさえ認められた。
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
その頃にはもう早い
雞
(
とり
)
が啼いていた。主人をはじめ家内の者どもが燭を照らして駈けつけて見ると、床には幾個の死骸が横たわっていた。それをひと目見て、人々はおどろいて叫んだ。
中国怪奇小説集:16 子不語(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
卯
(
う
)
の花や
落米
(
つつお
)
を拾ふ
雞
(
とり
)
の声 里東
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
二つの
雞
(
とり
)
のすがたこそ
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
狐がお屋敷の
雞
(
とり
)
をとったんでげすって。御維新
此方
(
このかた
)
ア、物騒でげすよ。お稲荷様も
御扶持放
(
ごふちばな
)
れで、油揚の
臭
(
におい
)
一つかげねえもんだから、お屋敷へ迷込んだげす。
訳
(
わけ
)
ア
御
(
ご
)
わせん。
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
暫くして
雞
(
とり
)
の声がきこえると、諸客は起きた。三娘子はさきに起きて灯をともし、かの焼餅を客にすすめて朝の
点心
(
てんしん
)
とした。しかし趙はなんだか不安心であるので、何も食わずに早々出発した。
中国怪奇小説集:07 白猿伝・其他(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
二つの
雞
(
とり
)
の目もくるひ
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
雞
部首:⾫
18画
“雞”を含む語句
雄雞
水雞
葉雞頭
雞卵
雞籠
呼雛籬外雞
雞冠
雞頭
牝雞
矮雞
雞豚
雞血石
雞肋
雞群
雞鳴
雞狗
雞犬
雞小屋
食雞良詩
名二社在雞列
...