“雑(ざつ)” の例文
旧字:雜
今(いま)また雑(ざつ)と一日(にち)、五日(か)ばかり、私(わたし)ども一行(かう)に対(たい)し……申尽(まをしつ)くせませんまで、種々(しゆ/″\)お心(こゝろ)づかひを下(くだ)さいましたのも、たゞ御礼(おれい)を申上(まをしあ)げるだけでは済(す)みません。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
それと気づいた政府が法文を訂正するまでには、関税の収入がいつもより雑(ざつ)と二百万弗少くなつてゐたさうだ。
と同時に「伝法院」の裏門がもとはああしたいかめしいものではなかった。いまの、もっと、向って右よりに、屋根もない、「通用門」といった感じのごくさびしい雑(ざつ)な感じのものだった。
雷門以北 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
鯉(こひ)とも思(おも)ふが、木(き)が小(ちつこ)い。鰌(どぜう)では可笑(をかし)かんべい。鮒(ふな)を一(ひと)ツ製(こさ)へて見(み)せつせえ。雑(ざつ)と形(かたち)で可(え)え。鱗(うろこ)は縦横(たてよこ)に筋(すぢ)を引(ひ)くだ、……私(わし)も同(おな)じに遣(や)らかすで、較(くら)べて見(み)るだね。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)