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雁鍋
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がんなべ
ふりがな文庫
“
雁鍋
(
がんなべ
)” の例文
場所
(
ところ
)
は
山下
(
やました
)
の
雁鍋
(
がんなべ
)
の少し先に、
曲
(
まが
)
る
横丁
(
よこちやう
)
がありまする。
彼
(
あ
)
の
辺
(
へん
)
に
明治
(
めいぢ
)
の
初年
(
はじめ
)
まで
遺
(
のこ
)
つて
居
(
を
)
つた、
大仏餅
(
だいぶつもち
)
と
云
(
い
)
ふ
餅屋
(
もちや
)
がありました。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そのいくさのあるという上野の
山下
(
やました
)
の
雁鍋
(
がんなべ
)
の真後ろの処(今の上野町)に裏屋住まいをしている師匠の知人のことに思い当ったのであります。
幕末維新懐古談:19 上野戦争当時のことなど
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
それは有名な「
雁鍋
(
がんなべ
)
」である。それから坂本の方へ来ると、或る鳥屋の屋根に大きな雄鶏の突立つた看板がある。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
……『
雁鍋
(
がんなべ
)
』の屋根に飛んでいた
漆喰
(
しっくい
)
細工の雁のむれを、不忍から忍川の落込む
際
(
きわ
)
の「どん/\」の水の響きを、ああ、われわれはいまどこにもとめよう。
上野界隈
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
枳園はしばしば保を
山下
(
やました
)
の
雁鍋
(
がんなべ
)
、
駒形
(
こまがた
)
の
川桝
(
かわます
)
などに連れて往って、酒を
被
(
こうむ
)
って世を
罵
(
ののし
)
った。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
名を聞いただけでも
空腹
(
すきばら
)
へキヤリと応える、
雁鍋
(
がんなべ
)
の前あたりへ……もう来たろう。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
雁鍋
(
がんなべ
)
の前へ来た時に、見たような人がその店から出かけたのに気がつきました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
迷亭に
雁
(
がん
)
が食いたい、
雁鍋
(
がんなべ
)
へ行って
誂
(
あつ
)
らえて来いと云うと、
蕪
(
かぶ
)
の
香
(
こう
)
の
物
(
もの
)
と、
塩煎餅
(
しおせんべい
)
といっしょに召し上がりますと雁の味が致しますと例のごとく
茶羅
(
ちゃら
)
ッ
鉾
(
ぽこ
)
を云うから、大きな口をあいて
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
最初は女がそのほうになびいていっしょに
雁鍋
(
がんなべ
)
もつつき、向島の屋台船で大いに涼しい
密事
(
みそかごと
)
もなんべんとなく繰り返していたのに、年のいったのもまた格別な味といわんばかりで、もう五十を過ぎた
右門捕物帖:05 笛の秘密
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「
雁鍋
(
がんなべ
)
へ行こう。」
夢のお七
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それから
松源
(
まつげん
)
や
雁鍋
(
がんなべ
)
のある広小路、狭い
賑
(
にぎ
)
やかな
仲町
(
なかちょう
)
を通って、湯島天神の社内に
這入
(
はい
)
って、陰気な
臭橘寺
(
からたちでら
)
の角を曲がって帰る。しかし仲町を右へ折れて、無縁坂から帰ることもある。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
お絹はワザワザ自身に立って玄関の
襖
(
ふすま
)
の隙から表を見ると、先日の夕方、がんりきの百蔵と
睦
(
むつ
)
まじそうに山下の
雁鍋
(
がんなべ
)
から出て来たお角でありましたから、また居間へ帰って、わざととりすまして
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それから百蔵がお角を連れて、山下の
雁鍋
(
がんなべ
)
へ来て飲みながらの話
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
雁
漢検準1級
部首:⾫
12画
鍋
常用漢字
中学
部首:⾦
17画
“雁”で始まる語句
雁
雁首
雁来紅
雁字
雁木
雁皮紙
雁皮
雁行
雁金
雁坂