追返おひかへ)” の例文
追返おひかへし不實のうへとがなき者を盜賊人殺と麁忽そこつうつたへをなすことはなはだ以て不屆ふとゞきなり屹度きつと曲事きよくじに申付べき所なれども娘菊が孝貞かうていに免じ汝が越度をちど差免さしゆるすなり落着らくぢやくの後は娘菊を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
火夫くわふ船丁等ボーイら周章狼狽しうしようらうばいまでもない、其内そのうち乘客じやうきやく※半くわはん睡眠ねむりよりめて、何事なにごとぞと甲板かんぱんはしでんとするを、邪魔じやまだ/\と昇降口しようかうぐちへんより追返おひかへさんとひしめく二三船員せんゐんこゑきこえる。
あけてお菊の部屋へ誘引いざなひしに吉三郎はお菊に向ひ利兵衞殿むかし約束やくそくを變じ外にむこを取んとの心と見え我を追返おひかへさんと成されしを何故に呼返よびかへし給ふやと云れけばお菊は太息といき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
幸ひに陸尺ろくしやくの七右衞門惡口雜言あくこうざふごんを申し其上太田樣の者共此多兵衞の働きにて引色になりたるを七右衞門大いにいきどほりらいの如くおめいてたちまち嘉川樣の者共を追返おひかへなかにも私しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)