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近辺
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きんぺん
ふりがな文庫
“
近辺
(
きんぺん
)” の例文
旧字:
近邊
やはりぶらさがったままである。
近辺
(
きんぺん
)
に立つ見物人は万歳万歳と
両人
(
ふたり
)
を
囃
(
はや
)
したてる。婆さんは万歳などには
毫
(
ごう
)
も耳を借す景色はない。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
母親のお
豊
(
とよ
)
は
長吉
(
ちやうきち
)
が
初袷
(
はつあはせ
)
の
薄着
(
うすぎ
)
をしたまゝ、
千束町
(
せんぞくまち
)
近辺
(
きんぺん
)
の
出水
(
でみづ
)
の混雑を見にと
夕方
(
ゆふがた
)
から夜おそくまで、
泥水
(
どろみづ
)
の中を歩き
𢌞
(
まは
)
つた
為
(
た
)
めに
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
車力
(
しゃりき
)
は「残念ですなア。
敵
(
かたき
)
をにがしてしまって……
常陸丸
(
ひたちまる
)
ではこの
近辺
(
きんぺん
)
で死んだ人がいくらもあるですぜ。
佐間
(
さま
)
では三人まであるですぜ」
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
私
(
わたくし
)
は
昨年
(
さくねん
)
の十二
月
(
ぐわつ
)
芝愛宕下
(
しばあたごした
)
桜川町
(
さくらがはちやう
)
へ
越
(
こ
)
しまして、
此春
(
このはる
)
は
初湯
(
はつゆ
)
に
入
(
はい
)
りたいと
存
(
ぞん
)
じ、つい
近辺
(
きんぺん
)
の
銭湯
(
せんたう
)
にまゐりまして「
初湯
(
はつゆ
)
にも
洗
(
あら
)
ひのこすや
臍
(
へそ
)
のあか」
年始まはり
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そして夏になるのを待ち兼ねて、セントー・ハヤオが報じたN県東北部T山をK山脈へ向う中間の地点へ
登攀
(
とうはん
)
しました。
其処
(
そこ
)
近辺
(
きんぺん
)
を幾日も懸ってすっかり調べ上げました。
壊れたバリコン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
「いったい、こんなかにがこの
近辺
(
きんぺん
)
の
浜
(
はま
)
で
捕
(
と
)
れるだろうか?」
大きなかに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
本所
(
ほんじょ
)
も同じように
所々
(
しょしょ
)
に
出水
(
しゅっすい
)
したそうで、
蘿月
(
らげつ
)
はお
豊
(
とよ
)
の住む
今戸
(
いまと
)
の
近辺
(
きんぺん
)
はどうであったかと、二、三日過ぎてから、所用の帰りの夕方に見舞に来て見ると、
出水
(
でみず
)
の方は無事であった代りに
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
この草原を、散歩する人のほかに、こんなに行きつ戻りつするものはないはずだ。しかしあれが散歩の姿であろうか。またあんな男がこの
近辺
(
きんぺん
)
に住んでいるとも考えられない。男は時々立ち
留
(
どま
)
る。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
本所
(
ほんじよ
)
も同じやうに
所々
(
しよ/\
)
に
出水
(
しゆつすゐ
)
したさうで、
蘿月
(
らげつ
)
はお
豊
(
とよ
)
の住む
今戸
(
いまど
)
の
近辺
(
きんぺん
)
はどうであつたかと、二三日
過
(
す
)
ぎてから、
所用
(
しよゝう
)
の帰りの
夕方
(
ゆふがた
)
に
見舞
(
みまひ
)
に来て見ると、
出水
(
でみづ
)
の
方
(
はう
)
は無事であつた
代
(
かは
)
りに、それよりも
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
“近辺”の意味
《名詞》
ある場所の周辺。付近。あたり。界隈。
(出典:Wiktionary)
近
常用漢字
小2
部首:⾡
7画
辺
常用漢字
小4
部首:⾡
5画
“近”で始まる語句
近
近所
近江
近頃
近寄
近々
近習
近衛
近傍
近郷