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紺地
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こんぢ
先刻から
脱いでゐた
絽縮緬の羽織をまた着て、
紺地に
茜色の
大名縞のお
召の
單衣と、白の勝つた
鹽瀬の丸帶と、
友染の絽縮緬の
長襦袢とに、配合の
好い色彩を見せつゝ
田植の
同勢は
股引穿いた
儘泥の
足をずつと
堀の
水に
立てゝ、
股引の
紺地がはつきりと
成るまで
兩手でごし/\と
扱いた。
溶けた
泥が
煙の
如く
水を
濁らしてずん/\と
流される。
此時、
白襟の
衣紋正しく、
濃いお
納戸の
單衣着て、
紺地の
帶胸高う、
高島田の
品よきに、
銀の
平打の
笄のみ、
唯黒髮の
中に
淡くかざしたるが、
手車と
見えたり、
小豆色の
膝かけして