細微さいび)” の例文
いはんや泰西人たいせいじんの浮世絵に関する審美的工芸的研究は既に遠く十年以前全く細微さいびわたりて完了せられたるにおいてをや。
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
このすなたゞ細微さいびなるばかりではなく、一種いつしゆ不可思議ふかしぎ粘着力ねんちやくりよくいうしてるので、此處こゝ陷落かんらくしたものあがらうとしてはすべち、すべちてはすなまとはれ、其内そのうち手足てあし自由じゆううしなつて
と、いったような応答が、かなり細微さいびにわたって交わされた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひろさは直徑さしわたし三十ヤードぐらいふかさはわずか一じやうにもらぬほどだから、鐵檻車てつおりのくるま屋根やねのぼつたら、あるひあなそと飛出とびだこと出來できるやうだが、まへにもつたやう擂盆すりばちかたちをなしたあな四邊しへんじつ細微さいびなるすな