つゑ)” の例文
この第三回のかう、われは髪を剃りつゑを曳きて古人の跡を蹈み、みづから意向を定めてありしかば義友も遂に我に迫らず、遂に大坂の義獄にあづからざりしも
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
其時そのとき俄盲目にはかめくら乞食こじきと見えまして、細竹ほそたけつゑいて年齢としころ彼是かれこれ五十四五でもあらうかといふ男、見る影もない襤褸すぼろ扮装なりで、うして負傷けがいたしましたか
此翁和哥をよくかつ好古かうこへきありて卓達たくたつの人なり、雅談がだんわくが如く、おもはずつゑをとゞめし事四五日なりし。
鴫立沢しぎたつさはの夕暮につゑとゞめて一人歎き、一人さまよふ武蔵野に千草の露を踏みしだき、果白河の関越えて幾干いくその山河隔たりし都の方をしのぶの里、おもはくの橋わたり過ぎ
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
おもしろの春の小雨こさめや、うら向けに羽織かぶりて、つゑかつぎ、石いくつ飛び、わらべさび、声うちあげて、翁こそ帰り来ましぬ。柿がもと、白梅がもとかうかうと帰り来ましぬ。先生らしも。
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
牧人ぼくじんつゑなげうちて
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
此翁和哥をよくかつ好古かうこへきありて卓達たくたつの人なり、雅談がだんわくが如く、おもはずつゑをとゞめし事四五日なりし。
おもしろの春の小雨こさめや、うら向けに羽織かぶりて、つゑかつぎ、石いくつ飛び、わらべさび、声うちあげて、翁こそ帰り来ましぬ。柿がもと、白梅がもと、かうかうと帰り来ましぬ。先生らしも。
(新字旧仮名) / 北原白秋(著)
百樹もゝきいはく京水をしたがへて越後に遊びし時、此小千谷をぢやの人岩淵いはぶち氏(牧之老人の親族なり)の家につゑをとゞめたる事十四日、(八月なり)あるじの嗣子むすこ廿四五ばかりがう岩居がんきよといふ、しよをよくす。
我はつゑは曳きつつ新墓あらはかの日にゆるすら朝眼樂しむ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
百樹もゝきいはく京水をしたがへて越後に遊びし時、此小千谷をぢやの人岩淵いはぶち氏(牧之老人の親族なり)の家につゑをとゞめたる事十四日、(八月なり)あるじの嗣子むすこ廿四五ばかりがう岩居がんきよといふ、しよをよくす。
また、なぐさめのつゑの道。
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ひとりつゑひく墓地の道
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)