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禅寺
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ぜんでら
ふりがな文庫
“
禅寺
(
ぜんでら
)” の例文
旧字:
禪寺
東森下町には今でも長慶寺という
禅寺
(
ぜんでら
)
がある。震災
前
(
ぜん
)
、境内には芭蕉翁の句碑と、
巨賊
(
きょぞく
)
日本左衛門
(
にっぽんざえもん
)
の墓があったので人に知られていた。
深川の散歩
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
天狗
(
てんぐ
)
の
生活
(
せいかつ
)
に
比
(
くら
)
べたら、
女人禁制
(
にょにんきんせい
)
の
禅寺
(
ぜんでら
)
、
男子禁制
(
だんしきんせい
)
の
尼寺
(
あまでら
)
の
生活
(
せいかつ
)
でも、まだどんなにも
人情味
(
にんじょうみ
)
たっぷりなものがありましょう。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
実際
禅寺
(
ぜんでら
)
の
坊
(
ぼん
)
さんなどいふものは、お客を
小芋
(
こいも
)
の
煮転
(
にころ
)
ばし位にしか思つてゐないものなので、それをよく知つてゐる橘仙氏は急に逃げ腰になつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「あれは今から一ヶ月ほど前のことだったか、長崎県の或るさびれた
禅寺
(
ぜんでら
)
において、土地の人がびっくりしたくらいの盛大な
法会
(
ほうえ
)
が行われたそうだね」
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
禅寺
(
ぜんでら
)
では食事のとき、
施餓鬼
(
せがき
)
のため飯を一
箸
(
はし
)
ずつ
鉢
(
はち
)
からわきへ
取除
(
とりの
)
けておく。これを
生飯
(
さば
)
と言うが、臨川寺ではこの生飯を川へ捨てる習慣になっていました。
鯉魚
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
本願寺も在所の者の望み
通
(
どほり
)
に承諾した。で
代々
(
だい/″\
)
清僧
(
せいそう
)
が住職に成つて、丁度
禅寺
(
ぜんでら
)
か
何
(
なに
)
かの
様
(
やう
)
に
瀟洒
(
さつぱり
)
した
大寺
(
たいじ
)
で、
加之
(
おまけ
)
に檀家の無いのが
諷経
(
ふぎん
)
や葬式の
煩
(
わづら
)
ひが無くて気
楽
(
らく
)
であつた。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
「一
禅寺
(
ぜんでら
)
に、暦応の年号を
謳
(
うた
)
うなども、以てのほかな僭上だ。ゆらい年号を寺名に
冠
(
かん
)
する寺は、国家第一の比叡山
延暦寺
(
えんりゃくじ
)
のごとき勅願寺のほかは、ゆるさるべきものではない」
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
気のながい、
寧
(
むし
)
ろぐずなくらいな
乳母
(
うば
)
を捜して与え、五歳になると早速、太虚寺という
禅寺
(
ぜんでら
)
へ預けた。といっても坊主にするつもりではない、寺の住持の雪海
和尚
(
おしょう
)
に養育を頼んだわけである。
百足ちがい
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
生長するどころではない、その生長の
速
(
すみや
)
かなる事は
禅寺
(
ぜんでら
)
の
筍
(
たけのこ
)
が若竹に変化する勢で大きくなる。主人はまた大きくなったなと思うたんびに、
後
(
うし
)
ろから
追手
(
おって
)
にせまられるような気がしてひやひやする。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
むかし支唐
禅師
(
ぜんじ
)
といふ坊さんが、
行脚
(
あんぎや
)
をして出羽の国へ往つた。そして
土地
(
ところ
)
の
禅寺
(
ぜんでら
)
に
逗留
(
とうりう
)
してゐるうち、その寺の
後方
(
うしろ
)
に大きな椎の木の
枯木
(
かれき
)
があるのを
発見
(
めつ
)
けた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“禅寺”の意味
《名詞》
禅宗に属する寺院。
(出典:Wiktionary)
禅
常用漢字
中学
部首:⽰
13画
寺
常用漢字
小2
部首:⼨
6画
“禅寺”で始まる語句
禅寺洞