“日本左衛門”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にっぽんざえもん66.7%
にほんざえもん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
東森下町には今でも長慶寺という禅寺ぜんでらがある。震災ぜん、境内には芭蕉翁の句碑と、巨賊きょぞく日本左衛門にっぽんざえもんの墓があったので人に知られていた。
深川の散歩 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いよいよ浜松だ、日本左衛門にっぽんざえもんで売れたところよ。日本左衛門という奴は、また鼠小僧とは貫禄かんろくが違う、あの大将は手下に働かせて自分は働かず、床几しょうぎに腰をかけて指図さしずをしていたもんだ。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
走り出しそうな気振り——と見たので、日本左衛門にほんざえもん、かかとを蹴って飛びつくと、娘の白い手くびをつかんでズルズルと路傍へ引きよせてくる。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
渡してやった百両は一時のだましに違いない。実名じつみょう浜島庄兵衛はましましょうべえ、しら浪の通り名を日本左衛門にほんざえもんというのは彼です。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)