着替きか)” の例文
第一 毎日まいにちき、寢衣ねまき着替きかへ、蒲團ふとんちりはらひ、寢間ねま其外そのほか居間ゐま掃除さうじし、身體しんたい十分じふぶん安靜しづかにして、朝飯あさはんしよくすること
養生心得草 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
わたしは爺やに、自分で着替きかえをして寝るからいい、と言って——蝋燭ろうそくを吹き消した。だがわたしは、着替えもしなければ、横になりもしなかった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
そして太子たいしとおきさきとはその日おし、あたらしい白衣びゃくえにお着替きかえになって、お二人ふたり夢殿ゆめどのにおはいりになりました。
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
雨と泥で重くなった着物を、新しい軽いやつと着替きかえたようだ。そこで、になり、突っ立ったまま、昂然こうぜんと笑って見せる。みんながめてくれるのを待っている。危険はもう過ぎた。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
と着物を着替きかえ、友之助は二階の小間こまに入って、今に死のう、人が途断とぎれたら出ようと思って考えているから酒ものどへ通らず、只お村は流れたかと考えて居りますと、広間の方で今上って来たか
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
母親の浴衣を借りて着替きかえると、蝶子の肚はきまった。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
それでもやはり六部ろくぶ姿すがたあらわさないので、もういよいよだめとあきらめて、しおれかえりながら、むすめして、きれいにからだきよめて、あたらしい、白い着物きもの着替きかえさせました。
しっぺい太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
わたしはフロックを短い上着に着替きかえたが、ネクタイは取らなかった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)