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真新
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まあたらし
と
頭を
掉ったので、すっと立って、
背後の
肱掛窓を開けると、辛うじて、雨落だけの
隙を残して、
厳しい、忍返しのある、しかも
真新い黒板塀が見える。
恁の
如く、がらあきの
席であるから、
下へも
置かず、
席に
取つた——
旅に
馴れないしるしには、
真新いのが
見すぼらしいバスケツトの
中に、——お
嬢さん
衣絵の
頃の
左右を
見定めて、
鍋を
片手に
乗らうとすると、
青森行——二
等室と、
例の
青に
白く
抜いた
札の
他に、
踏壇に
附着いたわきに、一
枚思懸けない
真新い
木札が
掛つて
居る……
南屋の
普請に
懸って居るので、ちょうど与吉の小屋と往来を隔てた
真向うに、小さな普請小屋が、
真新い、
節穴だらけな、薄板で建って居る、
三方が囲ったばかり、編んで繋いだ
縄も見え