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白面
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はくめん
ふりがな文庫
“
白面
(
はくめん
)” の例文
と、署長は、
白面
(
はくめん
)
無髯
(
むぜん
)
に、金縁眼鏡をかけているというだけの、至って特徴のない好男子の池谷与之助の顔に心の中で唾をはいていた。
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
民権論者とて
悉皆
(
しっかい
)
老成人に非ず。あるいは
白面
(
はくめん
)
の書生もあらん、あるいは血気の少年もあらん。その
成行
(
なりゆき
)
決して安心すべからず。
学者安心論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
これを亡ぼすのは、さのみむずかしいとは思わぬが、ただ恐るべきはかの妲己という妖女で、
彼女
(
かれ
)
の本性は千万年の
劫
(
こう
)
を
経
(
へ
)
た
金毛
(
きんもう
)
白面
(
はくめん
)
の狐じゃ。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そして今や、
白面
(
はくめん
)
二十六歳の青年にして、すでに上杉家随一の
器量者
(
きりょうもの
)
と、
四隣
(
しりん
)
に存在を知られている。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一同
(
いちどう
)
これはと
恐
(
おそ
)
れ
謹
(
つゝし
)
みけるに、
良
(
やゝ
)
ありて
幸豐公
(
ゆきとよぎみ
)
、
御顏
(
おんかほ
)
を
斜
(
なゝめ
)
に
見返
(
みかへ
)
り
給
(
たま
)
ひ、「
杢
(
もく
)
、
杢
(
もく
)
」と
召
(
め
)
し
給
(
たま
)
へば、
遙
(
はる
)
か
末座
(
まつざ
)
の
方
(
かた
)
にて、
阿
(
あ
)
と
應
(
いら
)
へつ、
白面
(
はくめん
)
の
若武士
(
わかざむらひ
)
、
少
(
すこ
)
しく
列
(
れつ
)
よりずり
出
(
い
)
でたり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
と例の九州男のY君が、一人の実直そうな
白面
(
はくめん
)
の若者を引っ張って来た。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
もう一人は
白面
(
はくめん
)
の青年で、形のよい背広に身を包んでいた。この手術者は法医学教室の
蝋山
(
ろうやま
)
教授、白面の青年は西一郎と名乗る男だった。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかも今のあなたはさのみ偉い人でもない、単に一個の
白面
(
はくめん
)
(若く未熟なこと)書生に過ぎませんから、今こそ初めて多年の恨みを報いることが出来たのです
中国怪奇小説集:15 池北偶談(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
まだ十七の
白面
(
はくめん
)
でしかないが、六歳の皇子を奉じて、その大任につくことになり、その朝、親しく天皇から詔、御衣、御馬などを賜わって、千里のさき奥羽の中心地に
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
犬山の町長さんは若い
白面
(
はくめん
)
の
瀟洒
(
しょうしゃ
)
な背広服の紳士であった。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
白面
(
はくめん
)
黄毛
(
くわうまう
)
の
不良青年
(
ふりやうせいねん
)
。
見紛
(
みまが
)
ふべくもない
鼬
(
いたち
)
で。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いま都下に絶対の信用を
博
(
はく
)
している名探偵青竜王の正体は、
白面
(
はくめん
)
の青年西一郎だったのだ。そして吸血鬼に
屠
(
ほふ
)
られた四郎少年こそは、彼と血を分けた
愛弟
(
あいてい
)
だったのだ!
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それは九月のなかばから
白面
(
はくめん
)
金毛
(
きんもう
)
九尾
(
きゅうび
)
の狐が那須の
篠原
(
しのはら
)
にあらわれて、往来の旅びとを取り
啖
(
くら
)
うは勿論、あたりの
在家
(
ざいけ
)
をおびやかして見あたり次第に人畜を
屠
(
ほふ
)
り尽くすので
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
おそらく兄弟であろう、兄は二十歳前後、弟は十五、六であるが、いずれも俳優かとも思われるような
白面
(
はくめん
)
の青年と少年で、服装も他の芸人に比べるとすこぶる
瀟洒
(
しょうしゃ
)
たる姿であった。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それを二十歳を越えたばかりの
白面
(
はくめん
)
の青年学徒が、みごとに手玉にとっているのであるから、なんといってよいか、じつに
原子力行使
(
げんしりょくこうし
)
につぐ劃期的な文明開拓だといわなければならない。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“白面”の意味
《名詞》
白面(ハクメン)
色が白く、見た目が上品であること。
年若く未熟であること。
《形容動詞》
しらふ(別字:素面)
酒などを飲んでおらず、意識がしっかりしていること。
(比喩)世の中の風潮などに影響を受けずに冷静でいること。
(出典:Wiktionary)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
“白面”で始まる語句
白面郎
白面空手
白面細腰
白面蒲柳