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琵琶行
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びわこう
ふりがな文庫
“
琵琶行
(
びわこう
)” の例文
かの白楽天の
琵琶行
(
びわこう
)
の話を
湓江
(
ぼんこう
)
の湖上に聞くような気持に
囚
(
とら
)
われていて、その
間
(
かん
)
は無心な
燈火
(
ともしび
)
さえうっとりとしているのであった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
隴西
(
ろうせい
)
の
李白
(
りはく
)
、
襄陽
(
じょうよう
)
の
杜甫
(
とほ
)
が出て、天下の能事を尽した後に
太原
(
たいげん
)
の
白居易
(
はくきょい
)
が
踵
(
つ
)
いで起って、古今の人情を
曲尽
(
きょくじん
)
し、
長恨歌
(
ちょうこんか
)
や
琵琶行
(
びわこう
)
は戸ごとに
誦
(
そら
)
んぜられた。
魚玄機
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「まあ初めは古人の作からはじめて、
追々
(
おいおい
)
は同人の創作なんかもやるつもりです」「古人の作というと
白楽天
(
はくらくてん
)
の
琵琶行
(
びわこう
)
のようなものででもあるんですか」「いいえ」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
洞庭湖
(
どうていこ
)
の
杜詩
(
とし
)
や
琵琶行
(
びわこう
)
の文句や
赤壁
(
せきへき
)
の
賦
(
ふ
)
の一節など、長いこと想い出すおりもなかった耳ざわりのいい漢文のことばがおのずから
朗々
(
ろうろう
)
たるひびきを
以
(
もっ
)
て
唇
(
くちびる
)
にのぼって来る。
蘆刈
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
これは
白楽天
(
はくらくてん
)
の詩「
琵琶行
(
びわこう
)
」のはじめの句だが、いまの
宋江
(
そうこう
)
の身は、そんな
哀婉
(
あいえん
)
なる旅情の懐古に
浸
(
ひた
)
りうるどころではなかった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
この
掲陽嶺
(
けいようれい
)
を越えれば、まもなく道はかの
白楽天
(
はくらくてん
)
の“
琵琶行
(
びわこう
)
”でも有名な
潯陽江
(
じんようこう
)
の街を見る。——そして水と空なる雄大な黄色い流れは、いわずもがな、
揚子江
(
ようすこう
)
の大河であった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その千変万化の音階を、
譜
(
ふ
)
の名で申し上げるよりも、あなたもご存じでございましょう、白楽天の『
琵琶行
(
びわこう
)
』という詩のうちに、琵琶の音いろがよく形容されてありました。——それは
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
穆家
(
ぼくけ
)
の美しい末娘が
琵琶
(
びわ
)
をかかえて、この地方の名所、
潯陽江
(
じんようこう
)
のゆかりに
因
(
ちな
)
み、かの
中唐
(
ちゅうとう
)
の詩人
白楽天
(
はくらくてん
)
がそこの
司馬
(
しば
)
に
左遷
(
させん
)
されたときに作ったという“
琵琶行
(
びわこう
)
”を聴かせてくれたことである。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
潯陽
(
じんよう
)
城の船着きは、むかし
白楽天
(
はくらくてん
)
とかいう
詩人
(
うたびと
)
が、
琵琶行
(
びわこう
)
っていう有名な詩を
遺
(
のこ
)
した跡だっていうんで、
琵琶亭
(
びわてい
)
があるし、それから船で琵琶を
弾
(
ひ
)
いて、旅のお客さまに
伽
(
とぎ
)
をする
妓
(
おんな
)
がいるんでさ。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その
撥音
(
ばちおと
)
は、かの
琵琶行
(
びわこう
)
の詩句をかりていうなら——
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「……
潯陽江頭
(
じんようこうとう
)
、さながら、ここは
琵琶行
(
びわこう
)
の詩」
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
琵
漢検準1級
部首:⽟
12画
琶
漢検準1級
部首:⽟
12画
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
“琵琶”で始まる語句
琵琶
琵琶湖
琵琶歌
琵琶法師
琵琶亭
琵琶湖畔
琵琶師
琵琶箱
琵琶棚
琵琶橋