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烈々
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れつれつ
ふりがな文庫
“
烈々
(
れつれつ
)” の例文
焚木
(
たきぎ
)
としてこれほどのものはなかろう。
烈々
(
れつれつ
)
として燃え
滓
(
かす
)
ひとつ残らないという。
河畔
(
かはん
)
の貧しい生活者にもこうした天与の恩恵はある。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
寂然
(
じゃくぜん
)
とした湖、林には鳥の声もきかず、ただ、
烈々
(
れつれつ
)
たる友情を乗せて水をかくかいの音が、さびしくひびくばかりである。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
烈々
(
れつれつ
)
たる太陽は灼けつくように代志子坊やを照らしていた。彼女はこれからどっちの方へ匍ってゆこうかと考えているようであったが、それまではまあよかった。
地球盗難
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
手負ながら、お嘉代の
烈々
(
れつれつ
)
たる
気魄
(
きはく
)
が、その打ち
湿
(
しめ
)
った言葉のうちにも、聴く者の
肺腑
(
はいふ
)
を
抉
(
えぐ
)
ります。
銭形平次捕物控:147 縞の財布
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
が、この乳臭児は、ふたつの呆れ顔を前において、なお
烈々
(
れつれつ
)
大語
(
たいご
)
してやまなかった。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
かの
烈々
(
れつれつ
)
たる
怨念
(
おんねん
)
の跡無く消ゆるとともに、一旦
涸
(
か
)
れにし愛慕の情は又泉の
涌
(
わ
)
くらんやうに起りて、その胸に
漲
(
みなぎ
)
りぬ。苦からず
哉
(
や
)
、人
亡
(
な
)
き後の愛慕は、何の思かこれに似る者あらん。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
この世に生きることをやめた彼は書中の人物としてのみ
活
(
い
)
きていた。現実の生活ではふたたび開かれることのなくなった彼の口が、
魯仲連
(
ろちゅうれん
)
の
舌端
(
ぜったん
)
を借りてはじめて
烈々
(
れつれつ
)
と火を噴くのである。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
彼
(
かれ
)
は、しだいにふけていく、
初秋
(
しょしゅう
)
の
夜
(
よる
)
の
空
(
そら
)
を
仰
(
あお
)
ぎました。
金色
(
きんいろ
)
に、
緑色
(
みどりいろ
)
に、うすく
紅
(
くれない
)
に、
無数
(
むすう
)
の
星
(
ほし
)
が
輝
(
かがや
)
いています。おそらく、どの一つにも
烈々
(
れつれつ
)
として、
炎
(
ほのお
)
が
燃
(
も
)
え
上
(
あ
)
がっているにちがいない。
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一片の
焔
(
ほのほ
)
は
烈々
(
れつれつ
)
として、白く
颺
(
あが
)
るものは宮の思の何か、黒く
壊落
(
くづれお
)
つるものは宮が心の何か、彼は
幾年
(
いくとせ
)
の
悲
(
かなしみ
)
と悔とは嬉くも今その人の手に在りながら、すげなき
烟
(
けふり
)
と消えて跡無くなりぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
それに代って、
駐仏日本大使館付武官
(
ちゅうふつにっぽんたいしかんづきぶかん
)
福士大尉
(
ふくしたいい
)
の
烈々
(
れつれつ
)
たる
気魄
(
きはく
)
が蘇って来た。
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
烈々
(
れつれつ
)
と
鬱金
(
うこん
)
を
篩
(
ふる
)
ふ
蕋
(
ずゐ
)
の花。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
熱燗
(
あつがん
)
の酒は
烈々
(
れつれつ
)
と
薫
(
くん
)
じて、お静が
顫
(
ふる
)
ふ手元より狭山が顫ふ湯呑に注がれぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
烈々
(
れつれつ
)
と
煉瓦
(
れんぐわ
)
の
火気
(
くわき
)
に
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
烈
常用漢字
中学
部首:⽕
10画
々
3画
“烈々”で始まる語句
烈々煜