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海鳴
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うみな
ふりがな文庫
“
海鳴
(
うみな
)” の例文
顕家は
綿
(
わた
)
のごとく疲れていたのにさてなかなか眠れなかった。——山風はつよく、麓では遠い兵馬の喧騒が
海鳴
(
うみな
)
りに似、夜じゅう、何か事ありげだった。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
僕
(
ぼく
)
たちは、
夜
(
よる
)
となく、
昼
(
ひる
)
となく、あのゴーウ、ゴーウとほえるような、また
遠方
(
えんぽう
)
で、ダイナマイトで
石
(
いし
)
を
砕
(
くだ
)
くような
海鳴
(
うみな
)
りを
聞
(
き
)
きながら、
家事
(
かじ
)
のてつだいをしたり
風雨の晩の小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
天気
朦朧
(
もうろう
)
たる事
数日
(
すじつ
)
にして
遠近
(
ゑんきん
)
の
高山
(
かうざん
)
に
白
(
はく
)
を
点
(
てん
)
じて雪を
観
(
み
)
せしむ。これを
里言
(
さとことば
)
に
嶽廻
(
たけまはり
)
といふ。又
海
(
うみ
)
ある所は
海鳴
(
うみな
)
り、山ふかき処は山なる、遠雷の如し。これを里言に
胴鳴
(
どうな
)
りといふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
だんだん
海
(
うみ
)
に
近
(
ちか
)
づくと、
風
(
かぜ
)
が、
強
(
つよ
)
く
吹
(
ふ
)
いていました。そして、
松
(
まつ
)
の
木
(
き
)
が、
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれて
鳴
(
な
)
っている。そのあいまに、ド、ド、ド——という
海鳴
(
うみな
)
りの
音
(
おと
)
がしていたのでした。
女の魚売り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
老母は、ただ泣いて、遠い
海鳴
(
うみな
)
りのする夜空を指さすばかりだった。
日本名婦伝:静御前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その
日
(
ひ
)
の
昼過
(
ひるす
)
ぎから、
沖
(
おき
)
の
方
(
ほう
)
は
暴
(
あ
)
れて、ひじょうな
吹雪
(
ふぶき
)
になりました。
夜
(
よる
)
になると、ますます
風
(
かぜ
)
が
募
(
つの
)
って、
沖
(
おき
)
の
方
(
ほう
)
にあたって
怪
(
あや
)
しい
海鳴
(
うみな
)
りの
音
(
おと
)
などが
聞
(
き
)
こえたのであります。
黒い人と赤いそり
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
昨夜
(
ゆうべ
)
は
怖
(
おそ
)
ろしい
海鳴
(
うみな
)
りがしたから、なにか
変
(
か
)
わったことがなければいいと
思
(
おも
)
った。」
黒い旗物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
海
常用漢字
小2
部首:⽔
9画
鳴
常用漢字
小2
部首:⿃
14画
“海”で始まる語句
海
海岸
海嘯
海鼠
海苔
海老
海月
海原
海辺
海人