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気転
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きてん
ふりがな文庫
“
気転
(
きてん
)” の例文
旧字:
氣轉
あたかも一の学説を主張するが如くにその論理を運ばするのみであって、実際問題に携わるに当って必要なる
気転
(
きてん
)
や
分別
(
ふんべつ
)
はその影すら無い。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
とお祖父さんは、早速
気転
(
きてん
)
を
利
(
き
)
かして、芳夫さんに豆を浴せかけた。これで嫁の里の長男を鬼扱いにしたという
譏
(
そしり
)
は受けない。
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
と
気転
(
きてん
)
よくたった
小姓
(
こしょう
)
の
藤巻石弥
(
ふじまきいしや
)
、ふと
廊下
(
ろうか
)
へでるとこは何者?
評定
(
ひょうじょう
)
の
間
(
ま
)
の
袖部屋
(
そでべや
)
へじッとしゃがみこんでいる
黒衣
(
こくい
)
の人間。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
刑事は、この
不意撃
(
ふいう
)
ちにちょっとたじろいた。令嬢の死骸に目もくれず、追跡を続ける
気転
(
きてん
)
が利かなんだ。彼は思わず投げ出された死骸の前に立止った。
恐怖王
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
若者達の一団に
気転
(
きてん
)
のきいた一人がいたらここで一言わびるだけで無事無難に終ったのだが、鈍重な気候や自然はそういう気転と
仇敵
(
きゅうてき
)
の間柄ではぜひもない。
禅僧
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
▼ もっと見る
自分ばかりが
博識
(
ものしり
)
がるものなり、
菊塢
(
きくう
)
は
奥州
(
おうしう
)
よりボツト出て、
堺町
(
さかひてう
)
の
芝居茶屋
(
しばゐぢやや
)
和泉屋
(
いづみや
)
勘
(
かん
)
十
郎
(
らう
)
方
(
かた
)
の
飯焚
(
めしたき
)
となり、
気転
(
きてん
)
が
利
(
き
)
くより店の
若衆
(
わかいしゆ
)
となり、
客先
(
きやくさき
)
の
番附
(
ばんづけ
)
配
(
くば
)
りにも
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
咄嗟
(
とっさ
)
の
気転
(
きてん
)
で、城中の森、うしろの山、いたる所に、ありったけの
旌旗
(
せいき
)
を立てて、気勢を示した。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と
気転
(
きてん
)
をはたらかせていたら、
駻馬
(
かんば
)
の一ムチ、天皇はその日に
囚
(
とら
)
われていたことだろう。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
気転
(
きてん
)
よく、万吉の蹴ちらした枯杉の火の粉が、草から草へ吹かれてしまうと、星明りもなき真の宵闇……。わずか四、五尺の隔てながら双方の姿は、その
輪郭
(
りんかく
)
すらもよく分らない。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なかでも、
気転
(
きてん
)
のきいたものがあって、
闇使
(
やみづか
)
いの
龕燈
(
がんどう
)
をあつめ、十四、五人が一ところによって、明かりを空へむけてみた結果、はじめて、そこに、おどろくべき敵のあることを知った。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お、
新参
(
しんざん
)
の
民蔵
(
たみぞう
)
であるな、いつもながら
気転
(
きてん
)
のきいたやつ……」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“気転”の意味
《名詞》
「機転」の別表記。
(出典:Wiktionary)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
転
常用漢字
小3
部首:⾞
11画
“気”で始まる語句
気
気色
気遣
気勢
気持
気質
気障
気配
気味
気高