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正季
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まさすえ
ふりがな文庫
“
正季
(
まさすえ
)” の例文
正遠のあとは、嫡男正成、次に弟の
正季
(
まさすえ
)
……。その下にまだ女子がいたやらいぬやら。ともあれ、卯木は正成の妹にあたる者でおざる。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
窓から
窺
(
うかが
)
われる河内平野の、朝霧の景色をご覧になりながら、舎弟
正季
(
まさすえ
)
と恩地太郎とを連れた、
楠木
(
くすのき
)
正成と顔を合わした。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
名利
(
みょうり
)
に
恋々
(
れんれん
)
たるのではないが、彼も一族の族長だ。
乱世
(
らんせ
)
の
権化
(
ごんげ
)
みたいな熱血そのものの
輩
(
やから
)
も多くかかえている。弟
正季
(
まさすえ
)
がしかりである。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お
籠
(
こも
)
りあそばされた
護良親王様
(
もりながしんのうさま
)
を、まず第一に落し参らせ、つづいて将卒を落しやり、火かくる者一人をとどめ置き、舎弟の七郎
正季
(
まさすえ
)
や、和田正遠等を従えて、自身も
蓑笠
(
みのかさ
)
に身をやつし
赤坂城の謀略
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
敗れた正成、
正季
(
まさすえ
)
らの一族はどう逃げ道をとったか? 昔は、この地方一帯に
楠
(
くす
)
の
樹
(
き
)
が多かったという川辺氏の話の端にも興味はつきない。
随筆 私本太平記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
正成
(
まさしげ
)
の舎弟
正季
(
まさすえ
)
と、一族の和田正遠とが、隠し伏せて置いた勢であった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
こここそが、第一の強敵、楠木正成、
正季
(
まさすえ
)
のある陣地と、もちろん初めからの主目標として、近々と、
挑
(
いど
)
みかかって来るもののようだった。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正季
(
まさすえ
)
や
義光
(
よしてる
)
たちも従った。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「河内殿(楠木)の内に、龍泉殿とか呼ばれているご舎弟があったな。そうだたしか
正季
(
まさすえ
)
殿という。——そちはその正季の家臣であろうが」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、異様な昂奮をみせていたが、たちまち楠木
正季
(
まさすえ
)
と二、三の将が、坂道を駈けくだって、正成のいる三の
曲輪
(
くるわ
)
の方へと
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、正成を見つけて、駈けよって来た
正季
(
まさすえ
)
には、あやしくも、よろこびにちかい、いや歓喜の極限にひとしい声があった。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「楠木家の御兄弟——正成、
正季
(
まさすえ
)
どのも師事され、奥河内の若い
郷党輩
(
きょうとうばら
)
からも、お師として、慕われておるのを見ても」
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その三名が立つと、正成はすぐ、弟の
正季
(
まさすえ
)
、義兄の
季綱
(
すえつな
)
、ほか安間、和田、橋本、神宮寺などの一族中のおもな者七、八名を赤坂城へよびにやった。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「それは覚えておるよ。たしかあの夜はひどい
暴風雨
(
あらし
)
であった。そして、初めて
御辺
(
ごへん
)
を見た所は、龍泉の
正季
(
まさすえ
)
が家の奥。……な、柳斎、いや右馬介どの」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かつての年、楠木
正季
(
まさすえ
)
らの手に捕まって、加賀田の隠者毛利
時親
(
ときちか
)
の山荘へと引ッたてられてゆく途中、あまりあばれたので、一ト太刀くッたそのときの古傷だった。
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「もしや、あなたは楠木家の御舎弟さまではございませんか。いやそうだ。
正季
(
まさすえ
)
様にちがいない」
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だから
曠
(
は
)
れの凱旋の
鹵簿
(
ろぼ
)
をお迎えに——と、これへ来ても、正成はじめ、弟の
正季
(
まさすえ
)
、一族すべて、特別、身にかざる
綺羅
(
きら
)
なよろい太刀や行粧などは持ち合せていなかった。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
母屋
(
おもや
)
の縁だけでなく、書院の廊から
下屋
(
しもや
)
の方にも家臣の顔がいっぱいだった。
水分
(
みくまり
)
の大家族はほとんど揃ッた
観
(
かん
)
がある。龍泉の
正季
(
まさすえ
)
も家来をつれて書院廊の角に坐っていた。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが、つづいて四天王寺の
正季
(
まさすえ
)
もひきあげて来たことから、がぜん四隣の族党のあいだでは、いろんな論議や臆測がおこっていた。それらをなだめるのにも正成はひと骨だった。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「して、なにか。……曲者はやはりそちが見たとおり、楠木
正季
(
まさすえ
)
の郎党に相違ないのか」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正成、
正季
(
まさすえ
)
らと共に自刃した人々の数も、太平記には、
宗徒
(
むねと
)
の一族十六人、
相随
(
あいしたが
)
う兵五十余人となっているが、前記の朝舜の手紙では、一族二十八人とだけで、ほかは見えていない。
随筆 私本太平記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あなたの態度に
業
(
ごう
)
を
煮
(
に
)
やして、ついに
舎弟
(
しゃてい
)
正季
(
まさすえ
)
どのは、自分だけの手勢を作って、たった今、
龍泉
(
りゅうせん
)
の屋敷を捨て、
笠置
(
かさぎ
)
へ行くと広言して出発したそうですぞ。イヤどうも弱ったものだ!
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お、
正季
(
まさすえ
)
だな」
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
正季
(
まさすえ
)
がか?」
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正
常用漢字
小1
部首:⽌
5画
季
常用漢字
小4
部首:⼦
8画
“正”で始まる語句
正
正午
正直
正面
正月
正気
正体
正鵠
正宗
正行