めえ)” の例文
サア、たんまりお鳥目ちょうもくを投げたり、投げたり! チャリンといいのする小判の一めえや二めえ、降ってきそうな天気だがなア
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
うまへ乗って行くんだが、名主なら布団七めえも重ねる所だが、マア三枚にして置いて、あけえのと、青えのと、それから萌黄のと、三枚布団で、化粧鞍を掛け、嫁子よめっこさんを
それ一めえりだからわしもかまあねえでてんのせ、そんだがお内儀かみさん奇態きたえよごしあんせんかんね
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あれサ、いから泊んなよ、おらン亭主あにい慈悲深なさけぶかい人だから何も気遣するにゃア及ばねえ、事に依ると単物の一めえぐれえくれるぜ、遠慮しねえが宜い、親方が帰ったらおれが話を
「親分の前だが、正直のところ喉から手が出るほど欲しかったよ。あれだけありゃ、夏冬の物をみんなお蔵から出して、向柳原むこうやなぎわらの叔母にも、腐ったあわせの一めえぐらいは着せられると——」
ねえいまめえくんねえか」與吉よきちながもとうごかしてるおつぎへきはめてちひさなこゑ請求せいきうした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
通るとでけえ古着屋のうちに一めえ買いてえと思った着物が有りやしたから、聞いたら六百だと云いやんしたが五百五十文ぐれえには負けべえと思いやすがねえ、買ってもようがんすかね
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「一めえ、二めえ……」
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
あつぼつてえつていま蒲團ふとんめえとつたところなんだよ」おつぎは横合よこあひからいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
衣物きものも一めえでも取られちゃア困りやすから、御勘弁なすって下せえまし
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)