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かきつけ
ふりがな文庫
“
書附
(
かきつけ
)” の例文
お葉は正面の
寒水石
(
かんすいせき
)
の売台の前へ往って、そこから小さな
書附
(
かきつけ
)
を
執
(
と
)
って来て天風の前へ置いた。天風は五十銭銀貨を三つばかり置いて
起
(
た
)
ちながらだめを押した。
文妖伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
御考慮下さらなければね。何か証明の方法がおありだとよいのですがな……何か
書附
(
かきつけ
)
ひとつでも……
トニオ・クレエゲル
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
さて
御料理番
(
おれうりばん
)
に
折入
(
をりい
)
つて、とやせむかくやせむと
評議
(
ひやうぎ
)
の
上
(
うへ
)
、
一通
(
いツつう
)
の
獻立
(
こんだて
)
を
書附
(
かきつけ
)
にして
差上
(
さしあ
)
げたり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ところが、この女地主の
手許
(
てもと
)
には、そんな名簿の
書附
(
かきつけ
)
などは何ひとつなく、彼女は殆んど全部
諳
(
そら
)
で憶えていた。そこでさっそく彼は、老婆に一々その名前をあげさせることにした。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
捻紙
(
こより
)
でぎり/\巻いてある
屋根板様
(
やねいたよう
)
のものを取出し、捻紙を解き、中より
書附
(
かきつけ
)
を出し、
開
(
ひら
)
いてにやりと笑い、又元の通り畳んで、ぎり/\巻きながら、
彼方
(
あちら
)
此方
(
こちら
)
へ眼を附けていますから
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
そうして
手当
(
てあて
)
として年金百円を給すというもう一枚の
書附
(
かきつけ
)
と二枚……これで一同は帝室技芸員という役を拝命したのだということは分りましたが、さて、その役目がどんなことをするのか
幕末維新懐古談:67 帝室技芸員の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
若旦那のお払いとて貸座敷より
書附
(
かきつけ
)
の到来したる例は、世間に珍しからず。
学者安心論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
結婚届に印を押してくれと云ふことだつたから、
良人
(
をつと
)
の名や
生月
(
せいげつ
)
を書いて印を押した。原籍地には
大字
(
おほあざ
)
から
小字
(
こあざ
)
まであるのであるから私が覚えて居る筈もない。
書附
(
かきつけ
)
を見ながら書いたのである。
六日間:(日記)
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
一切の事は、追って
書附
(
かきつけ
)
にして、親署して
遣
(
つかわ
)
す。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
配り願書をぞ
認
(
したゝ
)
めける其文に
乍恐
(
おそれながら
)
書附
(
かきつけ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
下人
(
げにん
)
より
書附
(
かきつけ
)
を
受取
(
うけと
)
りて
讀
(
よ
)
む。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
堂
(
だう
)
の
書附
(
かきつけ
)
には
故将堂
(
こしやうだう
)
とあり、
大
(
おほき
)
さ
纔
(
わづか
)
に
二間四方許
(
にけんしはうばかり
)
の
小堂
(
せうだう
)
なり、
本尊
(
ほんぞん
)
だに
右
(
みぎ
)
の
如
(
ごと
)
くなれば、
此小堂
(
このせうだう
)
の
破損
(
はそん
)
はいふ
迄
(
まで
)
もなし、やう/\に
縁
(
えん
)
にあがり
見
(
み
)
るに、
内
(
うち
)
に
仏
(
ほとけ
)
とてもなく
甲冑堂
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今日直ぐに
書附
(
かきつけ
)
を
取替
(
とりか
)
わして美代吉だけを連れて
往
(
ゆ
)
きたいが
御得心
(
ごとくしん
)
かえ
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
書附
(
かきつけ
)
を
下人
(
げにん
)
に
返
(
かへ
)
しながら。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
書
常用漢字
小2
部首:⽈
10画
附
常用漢字
中学
部首:⾩
8画
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書附様