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しよけん
彼の
書見は、イワン、デミトリチのやうに
神經的に、
迅速に
讀むのではなく、
徐に
眼を
通して、
氣に
入つた
所、
了解し
得ぬ
所は、
留り/\しながら
讀んで
行く。
按ずるに、
蛾蛾同韻(五何反)なれば
相通じて
往々書見す。
橋を
※に作る
頗る
異体なり。
そは今書かず
候。千
斤の
錘この日より我胸を押すと
唯知り給へ。昼前ベツカ夫人に誘はれ私は
甲板に出でて
籐椅子の上の
一人となり申し
候。安達様
御夫婦も
傍にて
書見など遊ばし
居られ
候。
此の
上なき
滿足を
以て
書見に
耽るのである、
彼は
月給を
受取ると
直ぐ
半分は
書物を
買ふのに
費やす、
其の六
間借りてゐる
室の三つには、
書物と
古雜誌とで
殆埋つてゐる。
按ずるに、
蛾蛾同韻(五何反)なれば
相通じて
往々書見す。
橋を
※に作る
頗る
異体なり。
家にゐる
時も
毎も
横になつては、
猶且、
書見に
耽けつてゐる。