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御蔵
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おくら
ふりがな文庫
“
御蔵
(
おくら
)” の例文
旧字:
御藏
そして地中で養分を
貯
(
たくわ
)
えている役目をしているから、それで
多肉
(
たにく
)
となり、多量の
澱粉
(
でんぷん
)
を含んでいる
御蔵
(
おくら
)
をなしているが、それを人が食用とするのである。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
と
吃
(
ども
)
りながらこう言った者がありました。これはそそっかしいので通った市川という
御蔵
(
おくら
)
の係りでありました。
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
『
御蔵
(
おくら
)
からあの通りに、火鉢は出しておきましたなれど、御家老の三宅藤兵衛様が、公儀の罪人へ火鉢など与える事は、以てのほかだというお叱りで……』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
五月はじめの或る午後、——
御蔵
(
おくら
)
の渡しと呼ばれる渡し場の近くで、繁次はおひさに
蟹
(
かに
)
を捕ってやっていた。
落葉の隣り
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
屋根船はその間にいつか両国の
賑
(
にぎわい
)
を
漕
(
こ
)
ぎ過ぎて
川面
(
かわもせ
)
のやや薄暗い
御蔵
(
おくら
)
の
水門
(
すいもん
)
外
(
そと
)
に
差掛
(
さしかか
)
っていたのである。燈火の光に代って
蒼々
(
あおあお
)
とした夏の夜の空には
半輪
(
はんりん
)
の月。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
どれほどの米穀を
貯
(
たくわ
)
え、どれほどの御家人旗本を養うためにあるかと見えるような
御蔵
(
おくら
)
の位置はもとより、両岸にある形勝の地のほとんど大部分も武家のお下屋敷で占められている。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
今日
(
こんにち
)
のお客来で
御蔵
(
おくら
)
から道具を
出入
(
だしい
)
れするお掃除番が、
粗忽
(
そこつ
)
で此の締りを開けて置いたかしらん、何にしろ
怪
(
け
)
しからん事だと、段々側へ来て見ますと、
塀外
(
へいそと
)
に今の男が立って居りますからハヽア
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
近衛
(
このえ
)
殿老女村岡、
御蔵
(
おくら
)
小舎人
(
こどねり
)
山科
(
やましな
)
出雲、三条殿家来丹羽
豊前
(
ぶぜん
)
、一条殿家来若松
杢
(
もく
)
、久我殿家来春日
讃岐
(
さぬき
)
、三条殿家来森寺
困幡
(
いなば
)
、一条殿家来入江
雅楽
(
うた
)
、大覚寺
門跡
(
もんぜき
)
内
六物
(
ろくぶつ
)
空万
(
くうまん
)
、三条殿家来富田織部。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
浅草寺
(
せんそうじ
)
に向って右側で、
御蔵
(
おくら
)
の裏が
直
(
す
)
ぐ大川になっており
幕末維新懐古談:06 高村東雲の生い立ち
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
おひさが
御蔵
(
おくら
)
の渡しへいったとき、繁次は河岸っぷちに
佇
(
たたず
)
んで、暗くなった隅田川の水面を
眺
(
なが
)
めていた。
落葉の隣り
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
『困った熱病でござるの。法の尊厳を承知して犯したとならば、なお悪いわ。——とにかく火鉢など相成らん。
御納戸
(
おなんど
)
! ここに出ておる火鉢は、元の
御蔵
(
おくら
)
の内へ戻しておけ』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
道庵先生は、その関門を
如何
(
いか
)
ように通過して、次なる
御蔵
(
おくら
)
の
間
(
ま
)
に入って来たのか?
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
また
途切
(
とぎれ
)
がちな
爪弾
(
つまびき
)
の
小唄
(
こうた
)
は見えざる
河心
(
かわなか
)
の
水底
(
みなそこ
)
深くざぶりと打込む夜網の音に
遮
(
さえぎ
)
られると、厳重な
御蔵
(
おくら
)
の構内に響き渡る夜廻りの拍子木が夏とはいいながら
夜
(
よ
)
も早や
初更
(
しょこう
)
に近い露の冷さに
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“御蔵”の解説
御蔵(みくら)は、埼玉県さいたま市見沼区の地名。現行行政地名は大字御蔵。郵便番号は337-0033。
(出典:Wikipedia)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
蔵
常用漢字
小6
部首:⾋
15画
“御蔵”で始まる語句
御蔵前
御蔵橋
御蔵元
御蔵方
御蔵米
御蔵跡
御蔵奉行
御蔵屋敷
御蔵河岸
御蔵前八幡