御串戯ごじょうだん)” の例文
旧字:御串戲
御串戯ごじょうだんを遊ばしまし、」と女中は何事も知らないのであるから、つい通りの客とばかり、酒も飲まないのにと、驚いて変に思う。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
百合 (ざるを抱えて立つ)ええ、大事ござんせん。けれども貴客あなた御串戯ごじょうだんに、お杖やなんぞでおたたき遊ばしては不可いけません。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「へええ、御串戯ごじょうだんを。」と道の前後をみまわして、苦笑いをしつつ、一寸ちょっと頭を掻いたは、さては、我が挙動ふるまいを、と思ったろう。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
先生御串戯ごじょうだんを、勿論あれです、お夏さんは華族てえと大嫌だいきらいです。わっしが心も同一おんなじだ、癬は汚えに違いません、ですが、それがどうということはありませんよ。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雪の積った泥除どろよけをおさえて、どこだ、若い衆、どこだ、ここはツて、聞くと、御串戯ごじょうだんもんだ、と言うんです。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「では、その方は、さような御串戯ごじょうだんをなさる御人体ごじんていでござりますか、立花様とおっしゃるのは。」
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御串戯ごじょうだんで、中へ入ると、恐怖おっかねえ、その亡くなった奥さんのこつがあるんじゃありませんかい。)
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御串戯ごじょうだん。いえさ、串戯は止して今のお客は直ぐに南町のうちへ帰りそうな様子でしたかね。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その癖、熱海一という別嬪べっぴんでござりますが、から野鳥のどりでござりまして、よく御存じでいらっしゃらないで、悪く御串戯ごじょうだんをなさるお客様は、目潰めつぶしの羽ばたきをされてお怒りなさります。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御串戯ごじょうだんもんですぜ、泊りは木賃きちんきまっていまさ。茣蓙ござかさ草鞋わらじが留守居。壁の破れた処から、鼠が首を長くして、私の帰るのを待っている。四五日はこの桑名へ御厄介になろうと思う。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御串戯ごじょうだんをおっしゃっては不可ません。これからその焼芋だの、牡丹餅おはぎだの。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御串戯ごじょうだんを、」と言ったが、内心えぐられたように、ぎっくりして、おだやかならず。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小間使はもう真赤まっか、こいつものになると、時次郎は声をひそめ、「内証で相談がある。まあ、ちょいとちょいと。」かるる袖を払わんとはせで、「御串戯ごじょうだんを。」と口の内、夢路を辿たどりて小蔭の暗闇くらがり
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「へへへ、御串戯ごじょうだんで。御議論がちと矯激きょうげきでごわりましょう!」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
姉さんがただ御串戯ごじょうだんにおっしゃったのでござりますよ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まこと御串戯ごじょうだんものでおいでなさる。はははは、」
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「旦那、御串戯ごじょうだんもんですよ。」とひとしく笑った。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「まあ可哀そうだと思召おぼしめしまし、この間お休み遊ばしました時、ちょっと参りましたあの女でございますが、御串戯ごじょうだんではございましょうが、旦那様もい女だな、とおっしゃって下さいましたあのことでございますがね、」
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(先生、飛んだ御串戯ごじょうだんもんですぜ。)
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「御、御串戯ごじょうだんおっしゃらあ。」
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(ははは、御串戯ごじょうだんもんだ。)
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御串戯ごじょうだんおっしゃらあ、」
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御串戯ごじょうだんを。」
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御串戯ごじょうだんを。」
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御串戯ごじょうだん、」
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)