“木賃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きちん90.9%
ぼくちん4.5%
もくちん4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああ、病人の旅のもんならば、裏の離れにおるだあ。この露地から、裏へ廻らっしゃい」木賃きちんの亭主が、煙っている家の中で呶鳴る。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
仰山ぎょうさんらしく。)まあ、冒険だわねえ。それにしても、これから夜通しで山越しは、どうかと思うわ。木賃ぼくちんホテル御一泊のつもりで、今夜はここへお泊りなさいよ。
影:(一幕) (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
実は去年から失業していて二進にっち三進さっちも行かないんです。木賃もくちんホテルにも居堪いたたまれなくなって、昨夜は芝公園のロハ台に一泊したんです。朝目を覚ますと、あなたが来ていました。
朝起の人達 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)