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彩色
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いろど
ふりがな文庫
“
彩色
(
いろど
)” の例文
書斎のベランダに置かれた鳥籠の中で、薄桃色と青とで
彩色
(
いろど
)
ったような
鸚鵡
(
おうむ
)
が、日光を浴びながら羽ばたきをして、奇声を上げている。
P丘の殺人事件
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
「この美しく
彩色
(
いろど
)
つた家はいつたい誰の家ぢやの?」と猊下は、戸口の傍に
嬰児
(
みどりご
)
を抱いて佇んでゐた美しい女に訊ねられた。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:02 降誕祭の前夜
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
わが見たるところによれば彼は血と怒りの人なりき、この時罪人これを聞きて
佯
(
いつは
)
らず、心をも顏をも我にむけ、悲しき恥に身を
彩色
(
いろど
)
りぬ —一三二
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
紙帳は、血によって、天井も四方の
側面
(
がわ
)
も、ことごとく
彩色
(
いろど
)
られていた。そうして、古い血痕と、新らしい血痕とによって、
怪奇
(
ふしぎ
)
な模様を染め出していた。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
『
其
(
そ
)
の
福鼠
(
ふくねずみ
)
を
彩色
(
いろど
)
れ』と
女王樣
(
ぢよわうさま
)
が
金切聲
(
かなきりごゑ
)
で
叫
(
さけ
)
ばれました。『
其
(
そ
)
の
福鼠
(
ふくねずみ
)
を
斬
(
き
)
れ!
其
(
そ
)
の
福鼠
(
ふくねずみ
)
を
法廷
(
はふてい
)
から
逐
(
お
)
ひ
出
(
だ
)
せ!それ、
抑
(
おさ
)
えよ!そら
抓
(
つね
)
ろ!
其
(
そ
)
の
髯
(
ひげ
)
を
引
(
ひ
)
ッ
張
(
ぱ
)
れ』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
リアリズムの用心深い足取りで生活の架け橋を拾い踏み渡りながら、眼は高い
蒼空
(
そうくう
)
の雲に
見惚
(
みと
)
れようとする。
歪
(
ゆが
)
んだポーズである。
此
(
この
)
矛盾
(
むじゅん
)
が不思議な調子で時代を
彩色
(
いろど
)
る。
時代色:――歪んだポーズ
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
斯うして省吾と連立つて、細長い廊下を通る間にも、朽ち衰へた
精舎
(
しようじや
)
の気は何となく丑松の胸に迫るのであつた。壁は暗く、柱は煤け、大きな板戸を
彩色
(
いろど
)
つた古画の絵具も剥落ちて居た。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
我は汝によりて詩人となり汝によりて
基督教徒
(
クリスティアーノ
)
となれり、されどわが
概略
(
おほよそ
)
に
畫
(
ゑが
)
ける物を尚良く汝に現はさんため我今手を
伸
(
の
)
べて
彩色
(
いろど
)
らん 七三—七五
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
連翹
(
れんぎょう
)
と
李
(
すもも
)
の花で囲まれた農家や、その裾を丈低い桃の花木で飾った丘や、朝陽を受けて
薄瑪瑙色
(
うすめのういろ
)
に輝いている野川や、
鶯菜
(
うぐいすな
)
や大根の葉に緑濃く
彩色
(
いろど
)
られている畑などの
彼方
(
あなた
)
に、一里の
距離
(
へだたり
)
を置いて
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
澄
(
すみ
)
わたれる
望月
(
もちづき
)
の空に、トリヴィアが、天の
懷
(
ふところ
)
をすべて
彩色
(
いろど
)
る
永遠
(
とこしへ
)
のニンフェにまじりてほゝゑむごとく 二五—二七
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
視しに、焔はそのうしろに
彩色
(
いろど
)
れる空氣を殘してさきだちすゝみ、さながら流るゝ小旗のごとく 七三—七五
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
下には我等
彩色
(
いろど
)
れる民を見き、疲れなやめる姿にて涙を流し、めぐりゆく足いとおそし 五八—六〇
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
“彩色”の意味
《名詞》
彩 色(さいしき、さいしょく)
色を付けること。
(出典:Wiktionary)
彩
常用漢字
中学
部首:⼺
11画
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
“彩色”で始まる語句
彩色硝子
彩色摺
彩色画
彩色絵
彩色板刻
彩色中
彩色圖
彩色石版