家老からう)” の例文
頼母たのもしいのと、當人たうにん自慢じまん生白なまじろところへ、足駄あしだをひつくりかへしたのは、門内もんない團右衞門だんゑもんとは隣合となりあはせの當家たうけ家老からう山田宇兵衞やまだうへゑ召使めしつかひの、葛西かさい飯炊めしたき
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
されば今日の變事へんじに付稻葉家に於ては大いに心配しんぱい致され取敢とりあへず日野殿の御機嫌伺きげんうかゞひとして家老からうの中をつかはされんと城代稻葉勘解由かげゆを以て京都日野方へ參入致させ種々しゆ/″\音物いんもつ山の如く贈られて今日の變事へんじ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
頼母たのもしいのと當人たうにん自慢じまんだけの生白なまじろところへ、足駄あしだをひつくりかへしたのは、門内もんない團右衞門だんゑもんとは隣合となりあはせの當家たうけ家老からう山田宇兵衞やまだうへゑ召仕めしつかへの、まはり葛西かさい飯炊めしたき
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
不審ふしんせらるゝ御樣子ごやうす是は尤も千萬なり御筋目おんすぢめの儀は委敷この伊賀より御聽おんきかせ申べし抑々そも/\天一樣てんいちさま御身分と申せばたう上樣うへさま未だ御弱年ごじやくねんにて紀州表御家老からう加納將監方に御部屋住へやずみにてわたらせ給ひ徳太郎信房のぶふさ君と申上し折柄をりから將監妻が腰元こしもとの澤の井と申女中に御不愍ごふびん掛させられ澤の井殿御胤おんたね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しゆくし奉つれり奧方看病かんびやうのため國元くにもとへいらせられ若君わかぎみ誕生たんじやうにては公儀こうぎへ對しはゞかりありとて内々ない/\にて養育やういくのおぼしめしなりまた大納言光貞卿は當年たうねん四十一歳にあたり若君わかぎみ誕生たんじやうなれば四十二の二ツ子なりいかなる事にやむかしよりいみきらふ事ゆゑ光貞卿にも心掛こゝろがかりに思召おぼしめしある日家老からう加納將監かなふしやうげん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)