家出いへで)” の例文
つてりました「わたくしせがれわたくしことかずに、十月じふぐわつたゝり家出いへでをしたばかりに、海蛇うみへびられてしまひました。」
いふおれには少しもわからぬ繰言くりごと然乍さりながら弟十兵衞の女房お安も拙者の方へ來て居たが思出せば七年あと不※ふと家出いへでして歸らぬゆゑ如何なしたる事ならんと思ひ出た日を命日めいにちに佛事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
亞尼アンニー一人ひとり息子むすこがあつて、放蕩ほうたう無頼ぶらいをとこで、十幾年いくねんまへ家出いへでをして、行衞不明ゆくゑふめいになつたといふことかねいてりましたが、亞尼アンニーは、それをばつね口僻くちぐせのやうに
かゝ遊女いうぢよ白妙しろたへ家出いへでせしとて大に驚き手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これは本當ほんたうです、げんわたくし一人ひとりせがれも、七八ねん以前いぜんことわたくしせつめるのもかで、十ぐわつたゝり家出いへでをしたばかりに、つひおそろしい海蛇うみへびられてしまいました。
呼出しけるに内記殿見られ只今差出しの屆書の趣きとく披見ひけん致し候處此儀容易よういならざることなり尤も先達せんだつて差出せし屆け書に藤五郎儀病氣と申す事は是あれ共嫡子ちやくし并に弟藤三郎まで一夜の中に家出いへで致し行方ゆくへ相知れず加之そのうへ家來兩人も逃亡かけおちせしなどゝは何か其意を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)