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宜敷
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よろし
ふりがな文庫
“
宜敷
(
よろし
)” の例文
高次郎氏の所へ一年に一度年賀の挨拶に私の方から出かけて行くのも「今年もまた何をし出かすか分りませんから、どうぞ
宜敷
(
よろし
)
く」
睡蓮
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
それよりももつと突き詰めたことをいへば、大学が古書を
高閣
(
かうかく
)
に
束
(
つか
)
ねるばかりで古書の
覆刻
(
ふくこく
)
を盛んにしなかつたのも
宜敷
(
よろし
)
くない。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ちょうどそのとき運悪く、峻も私の
傍
(
そば
)
にいたのであったが、貞子は峻の前に手を突いて「どうぞ
宜敷
(
よろし
)
くお願いいたします」
秋草の顆
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
『ねえ大衆作家君、僕等の読みたいのは
斯
(
こ
)
ういう物です。こういう物を作って下さい』『はいはい
宜敷
(
よろし
)
うございますとも、そういう物を作りましょう』
大衆文芸問答
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
今にこの式の映画が大流行を
来
(
きた
)
すと思うから、何ならパテントをお譲りしても
宜敷
(
よろし
)
い。御賛成の諸君がありましたら……ハイ只今……
一寸
(
ちょっと
)
お待ち下さい。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
土地の待合ではしつッこい年寄のお客へなら千代香さんでなくてはならぬようにいつも目星を
指
(
ささ
)
れていただけ、朋輩の評判は
甚
(
はなは
)
だ
宜敷
(
よろし
)
からず、第一がケチでしみったれで
夏すがた
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
其の時聴衆
咸
(
みな
)
言って
謂
(
い
)
えらく、
斯
(
か
)
ばかりの佳作を一節切の
噺
(
はな
)
し
捨
(
ずて
)
に為さんは
惜
(
おし
)
むべき事ならずや、
宜敷
(
よろし
)
く足らざるを補いなば、
遖
(
あっぱ
)
れ席上の呼び物となるべしとの勧めに
基
(
もとづ
)
き
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):01 序
(新字新仮名)
/
条野採菊
(著)
『お預りしても
宜敷
(
よろし
)
うございませうか? 出過ぎた様でございますけれど。』
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
其時
(
そのとき
)
集
(
あつま
)
ツて
居
(
お
)
ツた、一
同
(
どう
)
の
者
(
もの
)
の
喜
(
よろこ
)
びは
何
(
ど
)
の
位
(
くらい
)
で
有
(
あ
)
りましたか、
商家抔
(
せうかなど
)
では
多
(
おう
)
く
錢
(
おわし
)
を
取扱
(
とりあつ
)
かつて
居
(
お
)
るから、
醫者
(
いしや
)
を
呼
(
よ
)
ぶも
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
はぬと
云
(
い
)
ふ
樣
(
よう
)
な
時
(
とき
)
は、
實驗上
(
じつけんぜう
)
隨分
(
ずいぶん
)
用
(
もち
)
ひて
宜敷
(
よろし
)
き
法
(
ほう
)
の
樣
(
よう
)
に
存
(
ぞん
)
じます。
手療法一則:(二月例会席上談話)
(旧字旧仮名)
/
荻野吟子
(著)
「神と一緒に悪魔を案出する程なら、その何方をも案出せぬ方が
宜敷
(
よろし
)
い。」
ラ氏の笛
(新字新仮名)
/
松永延造
(著)
伊「へえ
宜敷
(
よろし
)
ゅうございまする、何んな事が有りましても、
私
(
わたくし
)
は助けて戴きましたので、其のくらいの事はお安いことでございます、おまつや清八は何処へ往っちまッたか知ら、師匠皆んな見えなくなったね」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「長くはいないだろう。フロウレンスへ行きたいんだそうだが、君に
宜敷
(
よろし
)
くって終りに書いてあったよ。」
旅愁
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
図書館の位置が火災の原因になりやすい医科大学の薬品のあるところと接近してゐるのも
宜敷
(
よろし
)
くない。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「もう
宜敷
(
よろし
)
うございますわ」——看護婦の声が聞えて来た。
人間製造
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
(その為めに今度のやうな火災にもどういふ本が貴重かがわからず、従って貴重な本を出すことも出来なかつたらしい。)書庫そのものの構造のゾンザイなのも
宜敷
(
よろし
)
くない。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「兄ですの、どうぞ
宜敷
(
よろし
)
く。」
旅愁
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
宜
常用漢字
中学
部首:⼧
8画
敷
常用漢字
中学
部首:⽁
15画
“宜敷”で始まる語句
宜敷事
宜敷折