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子爵夫人
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ししやくふじん
ふりがな文庫
“
子爵夫人
(
ししやくふじん
)” の例文
道
(
みち
)
のゆく
手
(
て
)
には、
藁屋
(
わらや
)
が
小
(
ちひ
)
さく、ゆる/\
畝
(
うね
)
る
路
(
みち
)
に
顕
(
あら
)
はれた
背戸
(
せど
)
に、
牡丹
(
ぼたん
)
を
植
(
う
)
ゑたのが、あの
時
(
とき
)
の、
子爵夫人
(
ししやくふじん
)
のやうに
遥
(
はるか
)
に
覗
(
のぞ
)
いて
見
(
み
)
えた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
園
(
その
)
が、
人
(
ひと
)
を
分
(
わ
)
けて
廊下
(
らうか
)
を
茶室
(
ちやしつ
)
らしい
其処
(
そこ
)
へ
通
(
とほ
)
された
時
(
とき
)
、すぐ
其
(
そ
)
の
子爵夫人
(
ししやくふじん
)
の、
束髪
(
そくはつ
)
に
輝
(
かゞや
)
く
金剛石
(
ダイヤモンド
)
とゝもに、
白
(
しろ
)
き
牡丹
(
ぼたん
)
の
如
(
ごと
)
き
半帕
(
はんけち
)
の、
目
(
め
)
を
蔽
(
おほ
)
ふて
俯向
(
うつむ
)
いて
居
(
ゐ
)
るのを
視
(
み
)
た。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
順
(
じゆん
)
を
譲
(
ゆづ
)
つて、
子爵夫人
(
ししやくふじん
)
をさきに、
次々
(
つき/″\
)
に、——
園
(
その
)
は
其
(
そ
)
の
中
(
なか
)
でいつちあとに
線香
(
せんかう
)
を
手向
(
たむ
)
けたが、
手向
(
たむ
)
けながら
殆
(
ほとん
)
ど
雪
(
ゆき
)
の
室
(
むろ
)
かと
思
(
おも
)
ふ、
然
(
しか
)
も
香
(
かをり
)
の
高
(
たか
)
き、
花輪
(
はなわ
)
の、
白薔薇
(
しろばら
)
、
白百合
(
しろゆり
)
の
大輪
(
おほりん
)
の
花弁
(
はなびら
)
の
透間
(
すきま
)
に
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
爵
常用漢字
中学
部首:⽖
17画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“子爵”で始まる語句
子爵
子爵閣下