夫丈それだけ)” の例文
の大きな、鼻の細い、唇の薄い、はちひらいたと思ふ位に、ひたひが広くつてあごけた女であつた。造作ぞうさく夫丈それだけである。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はなしいたときかれむし御米およね機敏きびん才覺さいかくおどろかされた。同時どうじはたして夫丈それだけ必要ひつえうがあるかをうたがつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
たゞ夫丈それだけの事をかたために、急用として、わざ/\三千代を呼んだ所が、玩具おもちや詩歌しかに類してゐた。けれども、三千代は固より、斯う云ふ意味での俗を離れた急用を理解し得る女であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「残酷と云はれても仕方がありません。其代り僕は夫丈それだけばつけてゐます」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
佐伯さへき叔母をば安之助やすのすけ其後そのごとん宗助そうすけうちへはえなかつた。宗助そうすけもとより麹町かうぢまち餘暇よかたなかつた。また夫丈それだけ興味きようみもなかつた。親類しんるゐとはひながら、別々べつ/\二人ふたりいへらしてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
けれども、夫丈それだけうしてもけなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)