大河おほかは)” の例文
むかうは、わにおよぐ、可恐おそろし大河おほかはよ。……水上みなかみ幾千里いくせんりだかわからない、天竺てんぢくのね、流沙河りうさがはすゑだとさ、河幅かははゞが三うへふかさは何百尋なんびやくひろわかりません。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
むかし支那に王栄老わうゑいらうといふ男がゐた。旅先から故郷へ帰らうとして、大河おほかはの岸まで来ると、ひどい風で浪は馬のやうにをどつてゐて、なかなか渡し船などの沙汰ではない。
なが大河おほかはみづしづ覺悟かくごきわめしかどひかれしうしがみ千筋ちすぢにはあらで一筋ひとすぢふといふ
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
旅の身の大河おほかはひとつまどはむやしづかに日記にきの里の名けしぬ(旅びと)
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
はるばると砂に照りくるに焼けてニルの大河おほかはけふぞわたれる
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
二人は大河おほかはを前にした坂路を黙つて静かに歩いて行つた。
路傍の小草 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
深き大河おほかは、銀浪を渦卷く中に追はれ入り
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
はた、大河おほかはにごる、河岸かしのまぢかを
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
大河おほかはをまへに
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)