大卷おほまき)” の例文
新字:大巻
何故なぜ今日けふあそばないのだらう、おまへなに小言こごとはれたのか、大卷おほまきさんと喧嘩けんくわでもしたのではいか、と子供こどもらしいことはれてこたへはなんかほあからむばかり
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
女子衆達をんなしゆたちにあと/\までうらやまれしも必竟ひつきやうあねさまの威光いくわうぞかし、寮住居りようずまいひと留守居るすいはしたりともあね大黒屋だいこくや大卷おほまき長吉風情ちやうきちふぜいけをるべきにもあらず
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
心意氣氣こゝろいきゝらねばあねさまきらひておけはせざりしが、かたとてもには名高なだかきおひと遣手衆やりてしゆはれし、うそならばいてよ、大黒だいこくやに大卷おほまきずばいゑやみとかや
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
廓内なか大卷おほまきさんよりも奇麗だと皆がいふよ、お前が姉であつたら己れは何樣どんなに肩身が廣かろう、何處へゆくにも追從ついて行つて大威張りに威張るがな、一人も兄弟が無いから仕方が無い
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)