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多端
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たたん
ふりがな文庫
“
多端
(
たたん
)” の例文
四
通
(
つう
)
八
達
(
たつ
)
とでも言いましょうか、江戸始まって以来の奇才と評判される多忙
多端
(
たたん
)
の源内先生が、明和七年正月十六日の朝ぼらけ
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「しかし、いまの戦国
多端
(
たたん
)
のときに、二、三百の兵を四日にあつめてくるのは
容易
(
ようい
)
でないこと。龍太郎、それはまちがいないことか……」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すこぶる
多端
(
たたん
)
なりし、しかも平地に於ける準備と異なり、
音信不通
(
いんしんふつう
)
の場所なれば、もし必要品の一だも欠くることあらんか、
到底
(
とうてい
)
これを
需
(
もと
)
むるに道なし
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
尤
(
もっと
)
も
軍務
(
ぐんむ
)
多端
(
たたん
)
の
際
(
さい
)
とて、その
式
(
しき
)
は
至
(
いた
)
って
簡単
(
かんたん
)
なもので、ただ
内輪
(
うちわ
)
でお
杯事
(
さかずきごと
)
をされただけ、
間
(
ま
)
もなく
新婚
(
しんこん
)
の
花嫁様
(
はなよめさま
)
をお
連
(
つ
)
れになって
征途
(
せいと
)
に
上
(
のぼ
)
られたとのことでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
蓋
(
けだ
)
し聞く、
大禹鼎
(
だいうかなえ
)
を
鋳
(
い
)
て、
神姦鬼秘
(
しんかんきひ
)
、
其
(
その
)
形を逃るるを得るなく、
温嶠犀
(
おんきょうさい
)
を
燃
(
ねん
)
して、
水府竜宮
(
すいふりゅうぐう
)
、
倶
(
とも
)
に
其
(
その
)
状を現すを得たりと。
惟
(
こ
)
れ幽明の異趣、
乃
(
すなわ
)
ち
詭怪
(
きかい
)
の
多端
(
たたん
)
、
之
(
これ
)
に
遇
(
あ
)
えば人に利あらず。
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
この種の心理の実例は極めて広汎
多端
(
たたん
)
、且つ普遍的の性質を有しおるものにして、往昔の切腹、義死、憤死等の心理又は、普通の自殺者の遺書等の中に発見さるる夢の如き「自己歎美」又は
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
こういう風に相談が
多端
(
たたん
)
に
亙
(
わた
)
ったために、
頼母子講
(
たのもしこう
)
は夜に入ってようやく散会となった。散会となるや、安兵衛と勘平とは庄左衛門のことが気になるので、宙を飛ぶようにして林町の宿へ駈け戻った。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
「時務、軍務などは、いくら
多端
(
たたん
)
でも何ともせぬが、先帝(後醍醐)のお
守
(
も
)
りにはとんと手を焼いたぞ。佐々木、早よう何とかならんかな」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
秀吉を
繞
(
めぐ
)
る戦後の多忙は、戦前の
多端
(
たたん
)
に
勝
(
まさ
)
るものがあった。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“多端”の意味
《名詞》
多端(たたん)
複雑で多岐にわたること。
仕事や事件、用件などが多いこと。多忙。
(出典:Wiktionary)
多
常用漢字
小2
部首:⼣
6画
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
“多”で始まる語句
多
多寡
多勢
多少
多分
多忙
多人数
多數
多時
多日