只々たゞ/\)” の例文
致すはこゝのこと林藏はよいとしことほかずき夫故大方然樣さやうな一けんでも御座りませうが主有者ぬしあるものに手を出すの密夫まをとこなどは致ませんが只々たゞ/\ぜに
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
此後の重右衛門の歴史は只々たゞ/\驚くべき罪悪ばかり、抵当に取られた自分の家が残念だとて、火をけて、獄に投ぜられ、六年経つて出て来たが
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
只々たゞ/\自分じぶん次第しだいつまらなくなるをばかりかなしいことおもひました。
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
とゞまりしと雖も小夜衣の事を思ひきりしに非ず只々たゞ/\便たよりをせざるのみにて我此家の相續をなさば是非ともかれ早々さう/\身請みうけなし手活ていけの花とながめんものを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かく母屋の方に廻つて見たが、元より不知案内の身の、何う為る事も出来ぬので、むし足手纏あしてまとひに為らぬ方が得策と、其儘そのまゝ土蔵の前の明地あきちに引返して、只々たゞ/\その成行を傍観して居た。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
なすに千太郎も我が身ながらあまりとや思ひけん一言も言ず只々たゞ/\ゆるしたまへとばかりにて兎角とかくするうち久八が忠義一※に手先迄凝固こりかたまりて千太郎が咽喉のど呼吸こきふ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)