受合うけあひ)” の例文
示教を仰ぐの、乞ふのといふ奴に限りて、いでその識者といふものゝまことに出現すとも、一向言ふ事をきかぬは受合うけあひ也。
青眼白頭 (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
おほせ御道理ごもつともでは御座りますれど先から好みし縁談えんだんならず此方よりして若旦那が見染みそめて無理にもらひに行き此管伴ばんたうの目の黒い中に如何なる事ありとも離縁りえんはされぬと受合うけあひしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さういふモデルの給金や、さうした女たちの性行なぞについて聞くことは、おくみには珍らしかつた。一寸した受合うけあひもので、椅子にりかゝつてうたゝ寝をしてゐる顔を画いてゐるのだと言はれる。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
そのころには皆〻みな/\うちつてわらひたきもの、とて此金これ受合うけあひける。
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
二十錢の代價だいかふたゝきみかたはらかへつて來ること受合うけあひだと言ふ。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
なににつけてもしのばるゝはまたひとことなりしがおもひきやじようさま明日今日きのふけふのお物思ものおもいのちにかけておしたひなさるゝぬしはとへば杉原すぎはららうどのとや三輪みわ山本やまもとしるしはけれどたづぬるひとぞとかなしさ御存ごぞんければこそ召使めしつかひのれふしをがみてのおたのぢやうさま不憫いとしやとおもはぬならねどひとなんとして取持とりもたるべき受合うけあひては
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)