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厳
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いつく
ふりがな文庫
“
厳
(
いつく
)” の例文
旧字:
嚴
髪黒く、色雪の如く、
厳
(
いつく
)
しく正しく
艶
(
えん
)
に気高き
貴女
(
きじょ
)
の、
繕
(
つくろ
)
はぬ姿したのが、すらりと入つた。月を
頸
(
うなじ
)
に
掛
(
か
)
けつと見えたは、
真白
(
ましろ
)
な
涼傘
(
ひがさ
)
であつた。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
心もあの
貌
(
かおばせ
)
のように
厳
(
いつく
)
しく、われにあだし心おこさせたまわず、世のたのしみをば失いぬれど、幾百年の間いやしき血
一滴
(
ひとしずく
)
まぜしことなき家の
誉
(
ほまれ
)
はすくいぬ
文づかい
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
霧島はただに
厳
(
いつく
)
しここにして
南風
(
みんなみかぜ
)
に晴れゆきしとき
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
ああ、気高く
厳
(
いつく
)
しく、冷たきマカよ。
ウスナの家
(新字新仮名)
/
フィオナ・マクラウド
(著)
髪黒く、色雪のごとく、
厳
(
いつく
)
しく正しく
艶
(
えん
)
に気高き
貴女
(
きじょ
)
の、繕わぬ姿したのが、すらりと入った。月を
頸
(
うなじ
)
に掛けつと見えたは、
真白
(
まっしろ
)
な
涼傘
(
ひがさ
)
であった。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
心もあの
貌
(
かおばせ
)
のやうに
厳
(
いつく
)
しく、われにあだし心おこさせ玉はず、世のたのしみをば失ひぬれど、
幾百年
(
いくももとせ
)
の間いやしき血
一滴
(
ひとしずく
)
まぜしことなき家の
誉
(
ほまれ
)
はすくひぬ。
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
御堂は薄墨の雲の中に、朱の柱を
聯
(
つら
)
ね、
丹
(
に
)
の扉を合せ、
青蓮
(
せいれん
)
の釘かくしを装って、棟もろとも、雪の
被衣
(
かつぎ
)
に包まれた一座の宝塔のように
浄
(
きよ
)
く
厳
(
いつく
)
しく
聳
(
そび
)
えて見ゆる。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
月すこし暗かりける処にて、南無妙、さしも
厳
(
いつく
)
しかりけるこの女房、南無妙。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
奇
(
く
)
しく
厳
(
いつく
)
しき明神の
嚮導
(
きょうどう
)
指示のもとに、化鳥の類の
所為
(
しょい
)
にもやと存じ候——
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
厳
(
いつく
)
しき門の
礎
(
いしずえ
)
は、霊ある大魚の、
左右
(
さう
)
に浪を立てて白く、
御堂
(
みどう
)
を護るのを、
詣
(
もうず
)
るものの、浮足に
行潜
(
ゆきくぐ
)
ると、玉敷く床の奥深く、
千条
(
ちすじ
)
の雪の
簾
(
すだれ
)
のあなたに、
丹塗
(
にぬり
)
の唐戸は、
諸扉
(
もろとびら
)
両方に細めに
展
(
ひら
)
け
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“厳(厳(姓))”の解説
厳(げん)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
厳
常用漢字
小6
部首:⼚
17画
“厳”を含む語句
荘厳
森厳
厳格
厳粛
厳重
厳寒
厳乎
端厳微妙
威厳
厳然
端厳
壮厳
厳冬
荘厳弥撒
峻厳
手厳
華厳経
崇厳
厳丈
宗厳
...