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つりせん
ふりがな文庫
“
剩錢
(
つりせん
)” の例文
新字:
剰銭
時
(
とき
)
に
繰返
(
くりかへ
)
すやうだけれども、
十圓
(
じふゑん
)
に
對
(
たい
)
し
剩錢
(
つりせん
)
一錢
(
いつせん
)
なるが
故
(
ゆゑ
)
に、
九圓九十九錢
(
きうゑんきうじふきうせん
)
は
分
(
わか
)
つたが、また
何
(
なん
)
だつて、
員數
(
ゐんすう
)
を
細
(
こまか
)
く
刻
(
きざ
)
んだのであらう。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一圓紙幣を渡して勘定して貰ふと、これが又驚くほど手間取つて
剩錢
(
つりせん
)
を持つて來た。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
今しがた
剩錢
(
つりせん
)
にとつた
永樂錢
(
えいらくせん
)
が一枚、右手の食指と
拇指
(
ぼし
)
の間に立てゝ、ろくに狙ひも定めずピユウと投げると、手練は恐ろしいもので、身を投げようとする男の
横鬢
(
よこびん
)
をハツと打ちます。
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
屹度
(
きつと
)
持參
(
ぢさん
)
の
事
(
こと
)
、と
言
(
い
)
ふ……
蓋
(
けだ
)
し
發會
(
はつくわい
)
第一番
(
だいいちばん
)
の——お
當
(
たう
)
めでたうござる——
幹事
(
かんじ
)
の
弴
(
とん
)
さんが……
實
(
じつ
)
は
剩錢
(
つりせん
)
を
集
(
あつ
)
める
藁人形
(
わらにんぎやう
)
に
鎧
(
よろひ
)
を
着
(
き
)
せた
智謀
(
ちぼう
)
計數
(
けいすう
)
によつたのださうである。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
煙草を買ひに出させる度毎に
剩錢
(
つりせん
)
を祝儀にくれたお客にも會つて見たくなつた。
羊羹
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
「へエ、ツイね、借金に
剩錢
(
つりせん
)
は出せねえからそのまゝ」
銭形平次捕物控:154 凧の詭計
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
勿體
(
もつたい
)
ないが、
俗
(
ぞく
)
に
言
(
い
)
ふ
上潮
(
あげしほ
)
から
引上
(
ひきあ
)
げたやうな
十錢紙幣
(
じつせんしへい
)
が
蟇口
(
がまぐち
)
に
濕々
(
じめ/\
)
して、
金
(
かね
)
の
威光
(
ゐくわう
)
より、
黴
(
かび
)
の
臭
(
にほひ
)
を
放
(
なは
)
つた
折
(
をり
)
から、
當番
(
たうばん
)
の
幹事
(
かんじ
)
は
決
(
けつ
)
して
剩錢
(
つりせん
)
を
持出
(
もちだ
)
さず、
會員
(
くわいゐん
)
は
各自
(
かくじ
)
九九九
(
くうくうくう
)
の
粒
(
つぶ
)
を
揃
(
そろ
)
へて
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
剩錢
(
つりせん
)
なきを以て物價の單位拾圓となる。
荷風戦後日歴 第一
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
剩
部首:⼑
12画
錢
部首:⾦
16画
“剩”で始まる語句
剩
剩餘
剩語