“制止(せいし)” の例文
制止(せいし)する目付役(めつけやく)をふりもぎって、とつぜん、かれのうしろ姿を追いかけた慓悍(ひょうかん)なる男があった。——これ祇園藤次(ぎおんとうじ)だった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
調へ今や/\と待居たり只今(たゞいま)雅樂頭出門との知(しら)せに直此方も繰出(くりいだ)せり酒井家は斯(かく)あらんとは少しも知ず行列(ぎやうれつ)嚴重(げんぢう)に來懸る處此方は御墨附(おすみつき)御短刀(たんたう)の長持を眞先に進ませ下に/\と制止(せいし)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
制止(せいし)の声とどうじに、バラバラと陣屋のかげからあらわれた槍組(やりぐみ)のさむらい、左右二列にわかれて立ちならぶ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
出るや否や下に/\の制止(せいし)の聲々(こゑ/″\)滯(とゞこ)ほりなく渡邊橋の旅館(りよくわん)にこそ歸りける今は誰(たれ)憚(はゞか)る者はなく幕は玄關(げんくわん)へ閃(ひらめ)き表札は雲にも屆(とゞ)くべく恰も旭(あさひ)の昇(のぼ)るが如き勢(いきほ)ひなれば町役人(まちやくにん)どもは晝夜相詰(あひつめ)いと嚴重(げんぢう)の欵待(あしらひ)なり扨(さて)御城代には御墨附(おすみつき)の寫(うつ)し并びに御短刀(おたんたう)の寸法(すんぱふ)拵(こしら)へ迄委敷(くはしく)認(したゝ)め委細(ゐさい)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
立合(たちあ)いの奉行(ぶぎょう)と目付(めつけ)が、なにか、制止(せいし)するような声をかけたが、騎虎(きこ)、耳にも入らばこそ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
以て御城代(ごじやうだい)堀田相摸守殿屋敷(やしき)へ明日天一坊殿入(いら)せられ候樣にと申入ける此度(このたび)は異儀(いぎ)なく承知の趣(おもむ)きの返答(へんたふ)あり依て日向守殿には與力(よりき)同心へ申付る樣(やう)天一樣定(さだ)めし明日は乘物(のりもの)なるべし然(され)ど御城代の御門前(ごもんぜん)にて下乘(げじよう)致(いた)さすべし若も下乘(げじよう)なき時は屹度(きつと)制止(せいし)に及ぶべしと嚴重(げんぢう)にこそ申渡し翌(あくる)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)