休暇きゅうか)” の例文
薮入やぶいりかい? ばかだなあ。奉公人じゃあるまいし。日曜や休暇きゅうかには大手をふって帰ってくる。寄宿舎へはいっているのも同じことさ」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
またはでながさをった、わかおんながいました。これは、まちはたらいているのが、法事ほうじかなにかあるので、休暇きゅうかをもらい、実家じっかかえるのかもしれません。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ねえドノバン! きみはぼくを誤解ごかいしてるんじゃないか、ぼくらは休暇きゅうかを利用して近海航行を計画したときに、たがいにちかった第一条は、友愛を主として緩急かんきゅう相救あいすく
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
病気休暇きゅうかでかえっていた父に、ふたたび乗船命令が出たとき、大吉がまっさきにいきおいづいて、並木たちとさわぎたてると、母は眉根まゆねをよせて、おさえた声でいった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
このつぎの休暇きゅうかには、日本へ行ってみたい。こんどサムに相談してみよう。
恐竜艇の冒険 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ともはわざわざ休暇きゅうかって、かく自分じぶんとも出発しゅっぱつしたのではいか。ふか友情ゆうじょうによってではいか、親切しんせつなのではいか。しかしじつにこれほど有難迷惑ありがためいわくのことがまたとあろうか。降参こうさんだ、真平まっぴらだ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ぼくがいうと、休暇きゅうかかえってているにいさんが
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
あるなつのこと、ちょうど休暇きゅうかわりかけるころから、年郎としろうくんのいえのいちじゅくは、たくさんむすんで、それは紫色むらさきいろじゅくして、るからにおいしそうだったのです。
いちじゅくの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
たいてい夏の休暇きゅうかと正月で、もってくる土産みやげも同じだった。二人とも同じものというのではない。大阪の小ツルはあわおこしだし、早苗は高松でかわらせんべいときまっていた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
もう一人人的資源をつくってこい……そういって一週間の休暇きゅうかを出す軍隊というところ。生まされる女も、子どもの将来が、たとえ白木しらき墓標ぼひょうにつづこうとも、あんじてはならないのだ。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)