“きゅうか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
旧家41.4%
休暇27.6%
仇家10.3%
世家6.9%
丘下3.4%
九華3.4%
仇貨3.4%
臼窠3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雪子の細胞には、他人のさういふ仕打ちの底の心理を察してうらやむだけの旧家きゅうか育ちの人間によくある、加虐性も被虐性も織り込まれてゐた。
過去世 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
またはでながさをった、わかおんながいました。これは、まちはたらいているのが、法事ほうじかなにかあるので、休暇きゅうかをもらい、実家じっかかえるのかもしれません。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼は、素直すなおに伝右衛門の意をむかえて、当時内蔵助が仇家きゅうか細作さいさくを欺くために、法衣ころもをまとって升屋ますや夕霧ゆうぎりのもとへ通いつめた話を、事明細に話して聞かせた。
或日の大石内蔵助 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
晋陽の世家きゅうかとして知られているこの佻脱こざいしの青年は、そのころ妻君を歿くして独身の自由なうえに、金にもことを欠かないところから、毎日のように郊外にある別荘へ往来して
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
武歩たちまち丘下きゅうかに起りて、一中隊の兵員あり。
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
丸岡九華きゅうか氏が加わって創立され、『我楽多文庫がらくたぶんこ』第一号が出たのは明治十八年五月二日だと考証されている。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
現に、あんた(と、上海行きは初めての渡航者らしいのが、その声に怒りをこめて)日本の商品をシナさんは仇貨きゅうかと呼んでるんですからね。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
しこうしてその攘夷なるものは、無謀の攘夷に非ず、いわゆる敵愾てきがい的精神を発揮して、遠馭長駕を事とし、あふれて疎枝大葉の侵略論となるも、決して自屈籠城の鎖国的臼窠きゅうかに陥らざりしなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)