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伏兵
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ふくへい
ふりがな文庫
“
伏兵
(
ふくへい
)” の例文
また、なぜですと突き込むのも、何だか
伏兵
(
ふくへい
)
に
罹
(
かか
)
る気持がして
厭
(
いや
)
である。ちょっと手のつけようがないので、黙って相手の顔を見た。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と思うと、神代川の渓流がさかまきだしたように、ウワーッとあなたこなたの
岩石
(
がんせき
)
のかげから、いちじに姿をあらわした
伏兵
(
ふくへい
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
野
(
の
)
にがんが
乱
(
みだ
)
れて
立
(
た
)
ったところをみると、きっと
伏兵
(
ふくへい
)
があるのだ。それ、こちらから
先
(
さき
)
へかかれ。」
八幡太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
この勇士につづいて、灰色ネズミ軍はあとからあとから
突進
(
とっしん
)
しました。みんなはじっと息をころして、黒ネズミ軍の
伏兵
(
ふくへい
)
があらわれてくるのを、待ちうけていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
川岸から南のほうの
沼
(
ぬま
)
にいたるあいだの細道に、防壁をきずいて、ここにドノバンらの鉄砲の名手を
伏兵
(
ふくへい
)
させ、悪漢どもがこの方面からくるのを、ふせごうと思ったからである。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
あるいは野に
伏兵
(
ふくへい
)
ありとでも思うのか、前列後列が俄かに行を乱して
翔
(
かけ
)
りゆく時がある。空飛ぶ鳥が地上の人の号令を聞いたかのように感じられた時、子供たちは手を
拍
(
う
)
って愉快を叫んだ。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「あれって誰のことだい。
伏兵
(
ふくへい
)
を忍ばせておいたとでもいうのかね」
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「さては
伏兵
(
ふくへい
)
、急ぎ
城
(
しろ
)
へ引っ返せ!」
三両清兵衛と名馬朝月
(新字新仮名)
/
安藤盛
(著)
と、
伏兵
(
ふくへい
)
大いに起る。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「いや、
民部
(
みんぶ
)
がしいた八門の陣、その逃げ口には、
伏兵
(
ふくへい
)
がふせてあるゆえ、かならず討ちもらす気づかいはない」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
がんの
乱
(
みだ
)
れて
立
(
た
)
つ
時
(
とき
)
は
伏兵
(
ふくへい
)
があるしるしだということは、
匡房
(
まさふさ
)
の
卿
(
きょう
)
から
教
(
おそ
)
わった
兵学
(
へいがく
)
の
本
(
ほん
)
にあることだ。お
陰
(
かげ
)
で
危
(
あぶ
)
ないところを
助
(
たす
)
かった。だから
学問
(
がくもん
)
はしなければならないものだ。
八幡太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
同じ
伏兵
(
ふくへい
)
のような
挙動
(
きょどう
)
をして、まんまと
伊那丸方
(
いなまるがた
)
の部下にばけ、逃げだす機会をねらっている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
といいつけて、そこらの
野原
(
のはら
)
を
狩
(
か
)
りたてますと、
案
(
あん
)
の
定
(
じょう
)
たくさんの
伏兵
(
ふくへい
)
が
草
(
くさ
)
の中にかくれていました。そしてみんなみつかって
殺
(
ころ
)
されてしまいました。その
時
(
とき
)
義家
(
よしいえ
)
は
家来
(
けらい
)
たちに
向
(
む
)
かって
八幡太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「さわぐことはありません。
相国
(
しょうこく
)
、ここの天嶮は、
伏兵
(
ふくへい
)
をかくすに妙です」
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“伏兵”の解説
伏兵(ふくへい)は、戦闘を予期して、その予想される仮想戦場に兵士をおくこと、また、その兵士。あるいは戦闘時に先の展開を予想し戦場に隠しておく兵士のことも指す。埋伏とも。
(出典:Wikipedia)
伏
常用漢字
中学
部首:⼈
6画
兵
常用漢字
小4
部首:⼋
7画
“伏”で始まる語句
伏
伏見
伏目
伏屋
伏勢
伏木
伏眼
伏在
伏拝
伏波