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上座
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じょうざ
ふりがな文庫
“
上座
(
じょうざ
)” の例文
一ばん
上座
(
じょうざ
)
に、まっ白いひげをはやしたりっぱなおじいさんが、どっしりと腰かけていました。この人がシンドバッドだったのです。
アラビヤンナイト:04 四、船乗シンドバッド
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
笑いながら押し合ったり
揉
(
も
)
み合ったりしているうちに、謙譲している男が、引き
摩
(
ず
)
られて
上座
(
じょうざ
)
に据えられるのもある。なかなかの騒動である。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
しかし、間もなくその紋太夫は、主君
綱条
(
つなえだ
)
に
侍
(
じ
)
して、これへ見えた。——わが子ながら綱条は当主である、老公は席を分けて、
上座
(
じょうざ
)
を与えた。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ことに見ず知らずの年長者が
頑
(
がん
)
と構えているのだから
上座
(
じょうざ
)
どころではない。挨拶さえ
碌
(
ろく
)
には出来ない。一応頭をさげて
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
欣弥、不器用に
慌
(
あわただ
)
しく
座蒲団
(
ざぶとん
)
を直して、
下座
(
しもざ
)
に来り、無理に白糸を
上座
(
じょうざ
)
に直し、膝を正し、きちんと手をつく。
錦染滝白糸:――其一幕――
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
文「
何
(
ど
)
う致して、
後
(
あと
)
からまいって
上座
(
じょうざ
)
は恐入る、私は
何分
(
なにぶん
)
にも此の寒さに
耐
(
こた
)
えられないから、なるたけ囲炉裏の側へ坐らして貰いたい、今日の
寒気
(
かんき
)
は又別段ですなア」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その床の間の両側へみな、向いあって、すわっていた。
上座
(
じょうざ
)
は師匠の
紫暁
(
しぎょう
)
で、次が中洲の大将、それから小川の旦那と順を追って右が殿方、左が婦人方とわかれている。
老年
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
批評家等が
誰
(
たれ
)
も許しもせぬのに、作家よりも一段
上座
(
じょうざ
)
に坐り込んで、其処から
曖昧
(
あやふや
)
な鑑識で軽率に人の苦心の作を評して、此方の鑑定に間違いはない、其通り思うて居れ
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
炉
(
いろり
)
の
附近
(
まわり
)
に四人の男女が控えて
為
(
い
)
た。男は怪量を
上座
(
じょうざ
)
へ
請
(
しょう
)
じてから四人を
揮
(
ふ
)
り返った。
轆轤首
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その膳と並んだ、納戸よりの
上座
(
じょうざ
)
が、これも、今日の正客の産婆さんで、書院窓の方に、おしようばんの三太郎おじさんがすわりました。おじさんから
下座
(
しもざ
)
の方へならんで洋一とフミエ。
柿の木のある家
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
上座
(
じょうざ
)
として、表面に立てていたのだ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
と小芳が
太
(
いた
)
く
更
(
あらた
)
まって、三指を突いた時、お妙は窮屈そうに六畳の
上座
(
じょうざ
)
へ直されていたのである。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
といっただけで、久米一、別に
上座
(
じょうざ
)
も与えず、ただ肉の厚い膝を、いやいや直しただけである。
増長天王
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と無理に
旧
(
もと
)
の茶屋へ連戻り、
上座
(
じょうざ
)
へ直し、
慇懃
(
いんぎん
)
に両手を突き
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“上座”の解説
上座(かみざ)とは、日本の室内に関するマナーにおいて、身分の高い人が座るところ。対義語は下座(しもざ)。概ね、入り口から最も遠い席が上座となり、以下入り口に近くなるにつれて下座となる。
なお、これはあくまでも日本において通用する文化であり、他の国では事情は異なる。日本国内においても上座・下座の意識には地域差があり、沖縄県においては主賓以外の序列はそれほど意識されないことが多い。
(出典:Wikipedia)
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
座
常用漢字
小6
部首:⼴
10画
“上”で始まる語句
上
上手
上下
上方
上海
上衣
上野
上総
上人
上﨟