“観音”のいろいろな読み方と例文
旧字:觀音
読み方割合
かんのん69.6%
かんおん13.0%
くわんおん10.9%
くわんのん4.3%
カンキン2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浅草の観音かんのんさまのお堂にさがっている大ちょうちんを、いくつも集めたような、ギョッとするほど、でっかい、まっかなものでした。
魔法博士 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
秋雨あきさめのしょぼしょぼと降るさみしい日、無事なようにと願い申して、岩殿寺いわとのでら観音かんおんの山へ放した時は、わずらっていた家内と二人、悄然しょうぜんとして
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
がくだアな、此方こつちへおで、こゝで抹香まつかうあげるんだ、これがおだうだよ。梅「へえゝこれ観音くわんおんさまで……これはなんで。近「お賽銭箱さいせんばこだ。 ...
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
麻利耶マリヤ観音くわんのん、そんな事を云ふものではありません。あの方もあなたと同じやうに、西洋文明の命の火を胸の中に宿してゐるのですもの。
長崎小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
生き観音ミンチ・カンキン、おう、まことの観音カンキンとは貴女あなたさまじゃ。毘沙門天ヴィシュラヴナの富、聖天カネシャの愉楽を、おう、われに与えたまえ」
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)