“くわんのん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
觀音71.4%
観音28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たとへば六觀音くわんのん元々もと/\大化物おほばけものである、しかその澤山たくさんかた工夫くふうによつて、その工合ぐあひ可笑おかしくなく、かへつてたうとえる。けつして滑稽こつけいえるやうな下手へたなことはしない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
「百梃の鐵砲を買ひそこねて、三千兩の大金を棒に振りや、大概たいがいの武家は腹を切るよ。五百や一貫費ひ込んで、尻喰ひ觀音くわんのんをきめ込むこちとらとはわけが違ふ」
麻利耶マリヤ観音くわんのん、そんな事を云ふものではありません。あの方もあなたと同じやうに、西洋文明の命の火を胸の中に宿してゐるのですもの。
長崎小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かまはず韋駄天と向きあつてゐますと、韋駄天とばかり思つてゐましたのが、いつの間にかうつくしい女の姿に変つてゐました。ハテな、とよく見ますと、それは女ではなくて観音くわんのんさまでした。
天童 (新字旧仮名) / 土田耕平(著)
麻利耶マリヤ観音くわんのんに)お母様かあさま! どうかしてやる訳には参りませんか?
長崎小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
客の一人、わたしは麻利耶マリヤ観音くわんのんが笑つたやうに見えた。
長崎小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)