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やちん
箆棒、
家賃でも
滯つた
日にや、
俺れ
辨償はなくつちや
成りやすめえし、それこさあ
俺らが
身上なんざ
潰れても
間にやえやしねえ、
厭だにもなんにも
言譯きく
耳はなし
家賃をさめるか
店を
明けるか
道は
二つぞ
何方にでもなされとぽんとはたく
其煙管で
打わつてやりたい
面がまち
目的なしに
今日までと
日を
殊に便所は座敷の
傍の細い
濡椽伝いに
母家と離れている様な具合、当人も
頗る気に入ったので
直に
家主の
家へ行って相談してみると、
屋賃も思ったより
安値いから非常に喜んで
一體三間ばかりの
棟割長屋に、
八疊も、
京間で
廣々として、
柱に
唐草彫の
釘かくしなどがあらうと
言ふ、
書院づくりの
一座敷を、
無理に
附着けて、
屋賃をお
邸なみにしたのであるから、
天井は
高いが