“まいぼつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
埋没86.7%
埋沒13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その間に正成は士卒を督し、城中に大なる穴を掘らせ、堀の中にて討たれた死人の中、二三十人ばかりを持ち来たしその穴の中へ埋没まいぼつさせ、その上にすみたきぎを積み重ねさせた。
赤坂城の謀略 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
奇怪な神秘の顕現けんげん慄然りつぜんとしながら、今、彼の魂は、北国の冬の湖の氷のように極度に澄明ちょうめいに、極度に張りつめている。それはなおも、埋没まいぼつした前世の記憶の底を凝視ぎょうしし続ける。
木乃伊 (新字新仮名) / 中島敦(著)
ポムペイの遺跡いせきやま中央ちゆうおうから南東なんとう九粁くきろめーとる遠距離えんきよりにあるが、これはそのときりつづいた降灰こうはひによつて全部ぜんぶ埋沒まいぼつせられ、その幾百年いくひやくねんあひだその所在地しよざいち見失みうしなはれてゐたが
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
さうして根府川ねぶがは一村落いちそんらく崖上がいじよう數戸すうこのこして、五百ごひやく村民そんみんとも其下そのした埋沒まいぼつされてしまつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
其後そのご山津浪やまつなみのこした土砂どしや溪流けいりゆうのために次第しだいさらはれて、ふたゝ以前いぜん村落地そんらくち暴露ばくろしたけれども、家屋かおく其處そこからあらはれてなかつたので、山津浪やまつなみ一村いつそん埋沒まいぼつしたといふよりも
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ジャワとうのパパンダヤング火山かざん西暦せいれき千七百七十二年せんしちひやくしちじゆうにねん噴火ふんかおいて、わづか一夜いちやあひだ二千七百米にせんしちひやくめーとるたかさから千五百米せんごひやくめーとるげんじ、ばしたものによつて四十箇村しじつかそん埋沒まいぼつしたといふ。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)