“ひとたち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
人達57.6%
一太刀25.8%
一刀9.1%
人等3.0%
人立1.5%
女達1.5%
西洋婦人1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あのしろ着物きものに、しろ鉢巻はちまきをした山登やまのぼりの人達ひとたちが、こしにさげたりんをちりん/\らしながら多勢おほぜいそろつてとほるのは、いさましいものでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
筋違すぢかひを入つて此處まで來ると、いきなり後ろから、一太刀ひとたちあびせられたやうな氣がしましたか、振り向いて見る氣もしません
と云いながら鉄砲を放り出して雑木山へ逃げ込んだが、木の中だから帯が木の枝にからまってよろける所を一刀ひとたちあびせると
いにしへななさかしき人等ひとたちりせしものはさけにしあるらし (同・三四〇)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
生きたる心地もせずして宮のをののけるかたはらに、車夫は見苦みぐるしからぬ一台の辻車つじぐるまを伴ひきたれり。やうやおもてあぐれば、いつ又寄りしとも知らぬ人立ひとたちを、可忌いまはしくも巡査の怪みてちかづくなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
私には、私だって、つき合って見れば、此の土地にいる女達ひとたち大凡おおよそ何様どんな人柄のくらいは見当が付く。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
白皙はくせき西洋婦人ひとたちにもおとらないほど、京都生れのお雪のはだは白かった。けれど、お雪の白さは沈んだ、どことなく血の気の薄い、冷たさがあって、陶磁器のなめらかさを思わせる、寒い白さだった。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)