“にはさき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
庭先55.6%
庭前44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だかだかと正太しようたかどりつして、んでい三五らう、おまへはまだ大黒屋だいこくやりようつたことがあるまい、庭先にはさきから美登利みどりさんとへばきこえるはづはやく、はやくとふに
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しな庭先にはさきくりかられた大根だいこ褐色かつしよくるのをた。おつぎも勘次かんじよこむしろいてまた大根だいこつてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「人間の幸福は日光の中に舞つてゐる蠅のやうなものだ。」といつたある歐洲文學者の言葉に感歎したり(之れは先日讀んだ谷崎精二君の小説の中で學んだ言葉)蟲の音が繁くなつて庭前にはさき女郎花をみなへしが盛んに咲いたのを
さりとて用人ようにん若御新姐わかごしんぞ、さして深窓しんさうのとふではないから、隨分ずゐぶん臺所口だいどころぐち庭前にはさきでは、あさに、ゆふに、したがひのつまの、なまめかしいのさへ、ちら/\られる。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)