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庭前
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にはさき
ふりがな文庫
“
庭前
(
にはさき
)” の例文
彼は
遽
(
にはか
)
に心着きて
履物
(
はきもの
)
を
検
(
あらた
)
め来んとて起ちけるに、
踵
(
つ
)
いで起てる満枝の
庭前
(
にはさき
)
の縁に出づると見れば、
傱々
(
つかつか
)
と行きて
子亭
(
はなれ
)
の入口に
顕
(
あらは
)
れたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
其
(
そ
)
の一
日前
(
にちまへ
)
の
暮方
(
くれがた
)
に、
元二
(
げんじ
)
は
團右衞門方
(
だんゑもんかた
)
の
切戸口
(
きりどぐち
)
から
庭前
(
にはさき
)
へ
𢌞
(
まは
)
つた、
座敷
(
ざしき
)
に
御新造
(
ごしんぞ
)
が
居
(
ゐ
)
る
事
(
こと
)
を
豫
(
あらかじ
)
め
知
(
し
)
つての
上
(
うへ
)
で。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「人間の幸福は日光の中に舞つてゐる蠅のやうなものだ。」といつたある歐洲文學者の言葉に感歎したり(之れは先日讀んだ谷崎精二君の小説の中で學んだ言葉)蟲の音が繁くなつて
庭前
(
にはさき
)
に
女郎花
(
をみなへし
)
が盛んに咲いたのを
軽井沢より:〔小川未明君へ。〕
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
さりとて
用人
(
ようにん
)
の
若御新姐
(
わかごしんぞ
)
、さして
深窓
(
しんさう
)
のと
云
(
い
)
ふではないから、
隨分
(
ずゐぶん
)
臺所口
(
だいどころぐち
)
、
庭前
(
にはさき
)
では、
朝
(
あさ
)
に、
夕
(
ゆふ
)
に、
其
(
そ
)
の
下
(
した
)
がひの
褄
(
つま
)
の、
媚
(
なまめ
)
かしいのさへ、ちら/\
見
(
み
)
られる。
片しぐれ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
庭
常用漢字
小3
部首:⼴
10画
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
“庭前”で始まる語句
庭前徘徊