“なりかたち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
容形33.3%
形容25.0%
姿形16.7%
姿容8.3%
容貌8.3%
容貌肢体8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「尋ぬる夫の容形なりかたち、姿は詞に語るとも、心は筆も及びなき、ぼんじやりとしてきつとして、花橘の袖の香に」以下の一節などは、いかにもヲフヱリヤが狂ひに狂ひし歌に比べて多くはぢず。
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
同じようなあおい眼、同じような金髪、同じような形容なりかたちの顔を見た。
女はしおしおしたような目をして、派手な牡丹ぼたんの置型のある浴衣ゆかたのうえに、矢絣やがすりの糸織りの書生羽織などを引っかけて、くずれた姿形なりかたちをして自分がそこへ陥ちて行った径路や、初恋などを話した。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
旅費りよひすくないから、旦那だんな脇息けふそくとあるところを、兄哥あにいつて、猫板ねこいた頬杖ほゝづゑつくと、またうれしいのは、摺上川すりかみがはへだてたむか土手どてはら街道かいだうを、やまについて往來ゆききする人通ひとどほりが、もののいろ姿容なりかたち
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
仙「時に少し聞きたいが、今のさむれえ容貌なりかたちは何ういうのだえ」
その男らしい容貌肢体なりかたちに吸われるように引き付けられ、身動きの出来ない今の自分が、怪しくも悲しく思われるのであった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)